USスタイルというアウトラインだけで吉岡ゴルフを語ってはいけないのだと思う。たしかに吟味されたUSゴルフだし、パーツの出し入れやスタンスの組み方の潔さ、アクセントづけの巧さもそれっぽい。ただし、それだけでない育ちの背景を感じさせる。ココ、とても大事だと思う。ある意味でゴルフIVの典型的なマニアックスタイルをサラリと着こなしているところがニクイのだ。
元々ゴルフIVという素材は、スタコンでもすでに二巡、三巡しているクルマだ。パーツにしてもモディファイのメニューにしても、ピンポイントでアッと言わせる仕掛けは通用しない。だからこそ、その先にある“何か”を込めることでジワリと来るスタイルをモノにすることがワン&オンリーにつながる。実は吉岡ゴルフ、今回の撮影時には、“ぜひともこの仕様のまま譲って欲しい”という次のオーナーの元で暮らしていたが、年間アワード入賞ということで、急遽里帰り。現オーナーさん、ありがとうございます。