篠崎眞司サン
メルセデスを、しかもマイナー中のマイナー、Bクラスを素材に選び、パーツ不足をものともしない圧巻のフルコーディネーションを披露した篠崎サン。脱定番を標榜する豊かな個性と表現力で並み居るメジャー車勢を押しのけて、年間ランカーへと鮮やかにジャンプアップ！
「エアロまでやって、かつシンプルであること」という信条に従って、おもにヴァルドのW212用スポイラーの造形を巧みに取り込んだボトムアレンジは、篠崎Bクラスのひとつの見せ場になっている。これ見よがしにならない範囲で、最大限に個性を盛り込む作法がすべてにおいて徹底されていて、全体の味わいは狙いどおり、ちゃんと“シンプル”なところに落ち着いている。車高調もワンオフ、マフラーもワンオフと、スペックだけを読むと恐ろしくディープだけど、それらはパーツのないBクラスゆえに避けて通れなかった手段。篠崎サンが魅せたいのは、技そのものではなく、それらが折り重なってやっと生まれた佇まいや空気感だ。