GT-R&NSXが国産タイヤの性能アップに大きく貢献
ちなみにタイヤ開発者として、スカイラインGT-Rはどのような存在なのだろうか? もしGT-Rが登場していなかったら、タイヤの進化も遅れていたのだろうか? 川瀬氏は先陣の奮闘を回顧する。
「恐らくそうでしょう。スカイラインGT-Rと、ホンダのNSX。両雄が国産車のパフォーマンスを引き上げたという事実はあるでしょうね。当時、わたしはまだ入社していないのですが、R32スカイラインの登場により弊社内では盛り上がったと聞いています。GTS-4の純正装着タイヤを開発していたとき、次第に全社的なプロジェクトとなり、新型スカイラインに見合う性能にするんだ、と力を入れていたようです」。
一方、藤代氏もこう語っている。
「やはりクルマ好きにとってスポーツカー向けのタイヤ開発は楽しいんです。開発中は本当に身も心もつらい。夜遅く家に帰り、へとへとな翌朝でも『あなた楽しそうに出掛けていくから納得がいかない』なんて嫁さんに言われたり」。
ADVAN Sport V105は、前述のように熱い開発陣により生み出されたフラッグシップタイヤである。欧州車メーカーお墨付きのパフォーマンスは、必ずやGT-Rオーナーも満足させてくれるだろう。