モータースポーツで培った「プロドライブ」の技術
絶対的な性能を確保しつつ、見た目も重要な要素
WRCなどでもお馴染み「プロドライブ」。同社がリリースする「GC-0100s」は、性能とファッション性を高次元で両立するホイールだ。
その誕生は、まさにトライ&エラーの連続……。「GC-0100s」は、発表から1年以上の期間を経て、ようやく産声を上げる。製品をリリースするサイクルとしてはイレギュラーな展開といえるが、そこには「カッコ良さへの飽くなき探究心」があった。
Prodrive CG-0100s
プロドライブは、イギリスを本拠とし、WRCをはじめとするモータースポーツで活躍するレーシングチームとして名を轟かすが、国内ではプロドライブジャパンが手掛ける高性能ホイールのブランドとしても広く認知されている。鍛造ホイールを基本とし、レーシングという過酷なシチュエーションでも音を上げない信頼性の高さ=プロドライブのイメージをそのまま反映している。
「カッコ良さには内面的なものと外面的なものがあると思います。モータースポーツをバックボーンとするプロドライブという響きは、まさに内面的な部分なわけです。
ただ、ホイールは視覚的な要素といいますか、見た目も当然重要です。
内面、外面のどちらもカッコ良ければ本当は言葉なんて要りません。常にその究極を目指し、デザインしています」。
こう語るのはデザイナーの鈴木俊平氏。GC-07Jから開発に加わり、これで6作目。GC-0100sは10本スポークの意匠に加え、特徴的なpリンカー(アルミ削り出しエクステンション)をあしらう鍛造1ピースホイール。pリンカーは前作のGC-05Nで初採用し、これで2作目となる。
信頼性の高さはそのままに加えられた「遊び心」
「プロドライブは強度や剛性といった鍛造ホイールならではの信頼性の高さが大前提にあるわけですが、これで終わってしまっては既存品と同じです。鍛造でプラスαが何かあるのではないか、と模索し、トライしました。ただ、鍛造ホイールは駄肉を削り取る作業をするのがセオリーなのに、なぜ余計なパーツを付けるの!? と(笑)。矛盾しているわけですが、これは僕としてはカッコ良く見せるための〝遊び心?なんです」と鈴木氏。
品質面への取り組みがあり、結果として時間を要してしまったが、苦労は報われ、過去に例を見ない性能とデザイン性に優れた作品がGC-0100sなのだ。
フローティングのようなスポークエンドを見せるpリンカーと、すり鉢状のリムエンド形状、フラットコンケイブなど先進性の高い意匠を採用。また、カラーリングにも徹底した拘りがあり、設定色のひとつ、オルタナティブゴールドの淡いゴールドはタイヤとのマッチングを考慮したさじ加減となっている。
なお、「GC-0100s」はそのこだわりのデザインなどから1日に数本しか生産できないゆえ、受注生産となっている。
プロドライブジャパン TEL03-3563-6926 http://www.prodrive-japan.com/
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