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不変の6本スポークデザインを踏襲!レイズ「TE37」シリーズの進化は止まらない

レイズ「ウルトラ・エディション」は
世界の高性能車をターゲットに開発

VOLK RACING TE37 ultra TRACK EDITION

国産ホイールメーカーの雄「レイズ」がプロデュースする高性能ホイールが「ボルクレーシング」。そのフラッグシップ「TE37」で日産R35型GT-Rにピッタリなのが「ウルトラ・トラックエディション」だ。
鍛造、軽量、高剛性……。現在主流の高性能ホイールの中でも、『レイズ』のボルクレーシングTE37シリーズは、「レーシング」に特化しているという点で、別格の存在。
19年前の登場以来、応力分散に優れた6本スポークデザイン一筋に採用する。
ただし、中身はほぼ毎年のように進化改良が加えられ、いまもハイパフォーマンス・ホイールの頂点に君臨している。

そんなTE37の不変のコンセプトとは、どのようなものなのか、開発を統括する山口浩司クリエイティブプロデューサーに訊ねてみた。
「TE37で、最優先してきたのは、好き・嫌い以上に、使う道具だという点です。私の持論は『デザインは意匠のみならず』。TE37シリーズの中でも、ウルトラやウルトラ・トラックエディションは、GT-Rをはじめ、ポルシェ911、BMW M3などを、ターゲットにしたホイールです。とにかく、性能を肌で感じてもらうことを最優先して開発しました」と語る。

RAYS VOLK RACING
企画開発部部長
山口浩司氏

レイズ開発陣が追求したその性能とは、ひと言で言うと、ドライバーの気持ち悪さを取り除くこと。
タイヤに入力があると、タイヤ本体はもちろん、サスやボディ、そしてホイールも若干ですがフランジなどがたわむ。そのたわみが多いと、ドライバーは『気持ち悪い』と感じるそうだ。
「特に、ニュルブルクリンクなどを走るドライバーからは、強靭性のないホイールは、たわみが気になって気持ち悪いとよく言われます」と山口氏。

ボルク史上、最強の強度と剛性を与えることに成功

「たわみ量=変位量」を限りなくゼロに近づけるのが、TE37の目標で、特にウルトラでは、ボルク史上、最強の強度と剛性を与えることに成功している。

センターキャップレスと割り切ることで、センターボア部周辺の肉厚を削り込んで軽量化。これは従来のTE37SLで採用した手法だ

「アルミホイールでは、通常、高剛性=強靭性と軽量化は、トレードオフの関係にあるので、ウルトラでは、いたずらに軽さを追い求めたりしませんでしたが、ウルトラ・トラックエディションでは、ウルトラの強度と剛性をキープしたまま、軽量化に挑戦しました。20インチホイールで、さらに400gの軽量化を達成しています。『1kg近いホイールで400g?』と思われるかもしれませんが、履き比べてみると転がりやイナーシャ(慣性モーメント)、加速、ブレーキ、コーナリングが明らかに軽快になったと感じられます。TE37ウルトラ・トラックエディションは、デザイン以上に、機能で魅せるホイールなのです」。

強度を犠牲にしない範囲で、スポークサイド部を大胆にカット。十分な断面積のある中央部に近づくにつれて、掘りは深くなる

とはいえ、デザイン的にもアップデートは進んでおり、フェイスはしっかり落ちていて、エッジが面取りされたことで、フラットなものより、横から見える角度があるのが魅力的だ。

スポークは長いほうが、より大径に見えるが、剛性面ではたわみやすくデメリットがあるのはずだが……。
「スポーク長は、悩みの種なのですが、従来のTE37のイメージを上手に踏襲しつつ、見た目も性能的にも最適なスポーク形状を探りました」。

 

TE37は進化を重ね究極のスポーツホイールに

さらにウルトラ・トラックエディションでは、カラーもあえてダイヤモンドダークガンメタのみとしたというのも拘りである。

「ガンメタは黒と銀の中間色ですが、黒を強めると、銀が消えてしまう。そこで、先にすごく光沢のあるガンメタを塗り、その上から黒のクリアを吹くことで、銀が残るギリギリのガンメタを追求してみました。よく見ていただくと深みがあり、光りが当たると、やや赤味があり、R35GT-Rにはマッチすると思います」。

日産に、純正ホイールもOEMで供給し、世界で一番GT-Rに精通しているレイズ。その最強モデル、TE37ウルトラの最大の特徴は、R35GT-Rと同じく、進化し続けることを宿命づけられている点かもしれない。

そこで、最後にTE37デビュー20周年に向けて、この先、どういったアップデートが予定されているのかを、山口氏に伺ってみた。

「まずはサイズを増やしていきたいですね。遠からずタイヤ幅335用の13Jといったサイズが求められるようになるでしょうから。あとは素材。今後は、より軽量なジュラルミンホイールも発表できると思います。GT-Rも年次改良が施され、『今日より明日』を繰り返してきたクルマです。私たちのTE37もそのコンセプトはまったく同じで、進化には終わりがないと思っています」。

エアバルブが赤となり、写真のステッカーが付属。フランジ内側のリブを削ぐとともに、マシニング仕上げのラインを1本追加

レイズ TEL06-6787-0019 http://www.rayswheels.co.jp/

国産車サイズ

INCH SIZE FACE CENTER INSET HOLE P.C.D BORE PRICE
(税別)
20 9J FACE1 L 38 5 114.3 φ73.1 ¥114,000
10J FACE2 L 31 5 114.3 φ73.1 ¥118,000
FACE3 L 30
10 1/2J FACE4 S 30 5 114.3 φ73.1 ¥120,000
L 22
11J FACE4 L 0 5 114.3 φ73.1 ¥122,000
15
12J FACE4 L 20 5 114.3 φ73.1 ¥126,000

輸入車用

INCH SIZE FACE CENTER INSET HOLE P.C.D BORE PRICE
(税別)
20 8 1/2J FACE1 L 36 5 120 φ72.6 ¥112,000
9 1/2J FACE3 S 22 5 120 φ72.6 ¥116,000
36
10 1/2J FACE4 S 30 5 120 φ72.6 ¥120,000

(レポート:GT-Rマガジン編集部)

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