1350rpmから最大トルクを発揮する2リットル直4ターボ
BMW320i xDrive ツーリングスポーツの搭載エンジンは2リットル直列4気筒ターボ。最高出力は184ps。最大トルクは27.5kgmで1350〜4600rpmという低回転域から発生する。これは追い越しする際の加速などでもの凄く心強い。トランスミッションは8速AT。変速ショックは少なく、シームレスな加速感を得ることができる。
じつは今回の東京〜大阪の移動は、非常にスケジュールがタイト。休憩時間もそこそこに走行することになってしまった。
高速道をメインにした走行であったこともあり、結論から言ってしまえばBMW320i xDrive ツーリングスポーツを選んだことが間違いではなかった。
降雪の可能性もあったので、試乗車にはスタッドレスタイヤ(ブリヂストンのランフラットタイヤ)を装着。サマータイヤに比べるとトレッドのブロック剛性は低いが、それでもフラットライドな乗り心地や安定した直進性は確保されている。
もちろん、メルセデスベンツの「鬼の直進安定性」に比べるとBMW320i xDrive ツーリングスポーツはやや薄い感じ。これはハンドリングカーを優先するBMWなのだから仕方ないところだが、ステアリング操作に対して敏感すぎずなおかつ正確なところは、国産車では得られないリニア感がある。
シフトレバー横にあるスイッチでは、走行モード(エコプロ/コンフォート/スポーツ/スポーツ+)を切り替えが可能。コンフォートなゆったりとした乗り味からスポーティな仕様まで足まわりやエンジンの設定までがトータルで変化する。
ステアリングの手応えは、スポーツモードが適度な重さがあって高速道路ではちょうど良い。だが、100km/h走行時のエンジン回転数はコンフォートなら8速ギア1400rpmだが、スポーツにすると7速にシフトダウンして1800rpm。スポーツモードで8速にシフトアップするには、速度を高めるしかない。日本の高速道路の法定速度とドイツで作られたクルマの設計思想の違いを感じる部分だ。
燃費は、往路が荷物満載の2名乗車で10.8km/L。交通の流れが良い「新名神」が事故で渋滞していたので、アップダウンのある従来の名神高速道路を利用したことや向かい風など厳しい気象条件もあり、思ったほど燃費が延びなかった。
しかし、復路は1名乗車で荷物がやや減ったこともあり13km/L。往路よりハイペースだったことも考慮すれば十分な数値だろう。