飴とムチのようで実は「ムチ」の高速道路新料金体系
国土交通省は「首都圏の混雑緩和とか物流の影響を考慮して、上限料金を設定する激変緩和措置を実施」と『首都圏の新たな高速道路料金に関する具体方針(案)』には書かれているが、よくよく計算してみると予想どおり首都圏の高速料金は高くなっていた。
これは東関東の人だけでなく、首都圏を通過するドライバーも知っていて損はないはず。むしろルートを間違えると高い料金を支払うことになるので注意が必要だ。
今回の料金改定のポイントは、首都圏の高速道路を使用する場合、ルートに関わらず最短距離の料金となっていることだ。
国土交通省やNEXCO東日本や中日本のホームページを見ていると、東名高速の厚木インター以西から東北道・岩槻インターなどに抜ける場合、従来は高額だった圏央道を使うルートと首都高速を通るルートが同額になりお得になっているように見える。
ただし、首都高速経由で料金が高い場合は、下の料金例(八王子〜久喜)のように首都高速経由の料金引き下げはない。
そもそも高速道路の料金は、高額な建設費を投じた道路は高くなっているようだ。それを均一化しようというのが、今回の改定の目的の一つでもある。
ところが、それに伴い料金の安かった道路は値上げされている。すでに建設費などが償還されていそうな「第三京浜」や「横浜新道」は値上げされる。
そのほか、首都高速は2車種から5車種、京葉道や千葉東金道路が3車種から5車種と車種区分が細分化。
中型トラック(車重8tまで)が追加され、大型車と特大車の料金率が引き下げられている。