軽量な旧車はノーマルエンジンスワップでも十分速い
これだけでも十分にマニアックなのだが、初代CR-X(バラード)にはインテグラ・タイプR、3代目インテグラがオデッセイのエンジンを搭載。じつはこのようなエンジンスワップ(換装・載せ替え)は、アメリカでは定番チューンなのだと。そして初代NSXは、そのボディに注目だ。
800kgのボディに200ps!ノーマルエンジンでも十分
初代CR-Xが搭載するのは、インテグラ・タイプRが搭載する1.8リットルVTECエンジン。とくにチューニングは施されていないが、そもそも200psを発揮。
ベース車のCR-Xは、1.5iという110ps(グロス)エンジンを搭載する比較的ベーシックなグレード。車重は800kgしかないので、200psのエンジンを搭載するだけで十分速くなる。このように古い(=安い)ベース車に現代のハイパワーエンジンを搭載して、お手軽に速くするのがアメリカ流チューニングなのだ。そのためアメリカでは、CR-X用のエンジンマウントが販売されている。
さらにエンジンハーネスやメインハーネスも販売されていて、インテグラ・タイプR用の純正コンピュータで制御し、純正スピードメーターなども正確に動くそうだ。もちろん、公認車検を取得済みだ。
エンジンの向きが逆でも搭載してしまう
3代目インテグラが搭載するのは、3代目オデッセイの2.4リットルエンジン。
インテークマニホールドやインジェクターのデリバリーパイプなどはアメリカ製のチューニングパーツ。
こちらもエンジンマウントやハーネスもアメリカでは販売されているそうだ。
じつは、このインテグラはエンジン前(車体先端側)から排気をするのだが、3代目オデッセイはエンジン後方から排気するリバースヘッドタイプ。つまり、エンジンレイアウトが前後逆になっている。
確かに、マツダの初代ロードスターにシボレー・コルベットのV8エンジンを搭載した例もあるくらいだから、アメリカでは他車のエンジンをスワップは定番チューニングでパーツも潤沢に出回る土壌があるのだろう。
NSXだからできる期間限定ポリッシュ加工
これはアメリカンか?といわれると「ピカピカな部分が」と答えるしかないが、こんなポリッシュ(磨き)加工ができるのはアルミボディを採用するNSXならでは。
当然のことながらボディに皮膜はないので、耐候性は皆無。それゆえ期間限定の仕様なのだ。
(撮影:川島秀俊)
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