日本専用車らしいおもてなしとサイズ感
クラウン・アスリートの上級仕様である「G-T」の装備についても考察したい。
本革シートは、サイドサポートがシッカリしていて身体が動きにくい。しかし、見た目よりも座面はソフトでお尻を包み込むような感じでサポートしてくれる。
メーカーオプションのナビゲーションは8インチワイドモニターを採用。アフターのナビでは10インチ、11インチモニターが登場しているが、文字の大きさやシンプルな操作パネルなど非常に使いやすい。
さらに前述したように、エアコンや走行モードの選択ができる「トヨタマルチオペレーションタッチ」がメインパネルとは別になっているため、メインのモニターはナビとオーディオに集中しているところも操作性を高めているところだ。
アスリートG-Tには、アダプティブハイビームシステム(AHS)が標準装備されている。
これは、ルームミラー裏のカメラが対向車のヘッドライト、前走車のテールランプの光を感知して、ハイビームの照射内にクルマがいると自動的に遮光シェードを制御して適切な配光をする。
操作は、AHSのスイッチを入れて、ウインカーレバーを奥に倒してハイビーム状態にする。
するとメーター内にはAHS(AUTO)とハイビームのインジケータが両方点灯し、前走車がいないときはヘッドライトはハイビームとなり、遠くを照らしている。
ハイビームの照射範囲に前走車が入ったとき、遮光シェードが光りを遮ってくれているのだろう。が、ドライバーズシートからの景色は大きく変わらない。市街地で対向車と遭遇したときも同じだ。
はっきり言って、対向車にハイビームと注意されてパッシングされるのはないかとドキドキしていたのだが、それはまったくの杞憂で何事もなく通過してしまった。高速道路でも同様。
つまり、ハイビームで遠くを照らす広い視界が常に確保されているようなイメージだ。
これは長距離移動をする際には、疲労度を減らすことになること間違いない。
トランクは、写真のように十分な奥行きが確保されている。当然のことながら、ヒンジがトランク内に侵入しないので、ギリギリまで荷物を積んでもリッドを閉めることはできる。
ちなみにクラウンのボディサイズは、全長×全幅×全高が4895×1800×1450mm。
大人4人が乗っても十分な居住性を持ちながらも、全幅が1800mmを超えるクルマが増えているなか、じつはクラウンは意外とスリムなのだ。
じつは1800mmという全幅は、一般的な機械式立体駐車場に入れるか否かのボーダーラインとなっているケースも多い。
仮に1850mmまで入れるという機械式立体駐車場でも、じつはパレットの幅(トレッド部)が狭くてホイールを擦ってしまうケースも少なくない。
そのようなことを考えると、さすが日本専用車として作られているクラウンは、じつに日本の道路(駐車場)事情にもピッタリなクルマといえるだろう。
トヨタ公式ホームページ>>クラウン・アスリート
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