トヨタが生んだ史上最高傑作のセダン
セルシオだからこそ芽生えた熱き挑戦心
イベントに出たい気持ちを我慢して、約2年間クルマを休んでいたのは理由があった。それは自分のセルシオを客観的に見て、「この仕様ではあかん」と思ったから。
誰もが振り返り、そして自分自身も納得がいく仕様を作るために、次なる仕様の構想をずっと練り続けていたのだ。しかも、妻の由美子サンと一緒に。
「嫁は絵心があり、僕が考えたネタをイラストにしてくれた。もう何度も描き直してもらい、やっとできたのが今の仕様。言わば、嫁と二人三脚で作り上げたようなものです」。
最新仕様のキーワードは、「サイバー」。
他のクルマと被らない、斬新かつ近未来感漂うスタイルを目指した。
ワンオフで作ったエアロは、随所にエッジを効かせて威圧感を向上。フロントは開口を大きく広げ、両脇にはダクトを追加。このダクトは、中森クンも非常に気に入っている。
「風を抜くイメージで作る人が多いですが、僕は逆に風を取り込むような感じで手前側に開けました」。
また、今回はダクトの数を大幅に増やしたのもポイント。エアロだけでなく、フェンダーやボンネットにまで切り刻む。フィンの数も増やして統一感を持たせているが、そのフィンはシルバーでペイントした。
「シルバーで塗れば、サイバーちっくな雰囲気が出る。青いボディカラーにも良く似合うと思いました」。
ただ、一発で理想のカタチに到達したブリスターは今回触っていない。
ポルシェ911をモチーフに、F5cm・R10cmとかなり大きく出す。
「ボン・キュッ・ボンって感じの、グラマラスなボディが自慢です」。