どうやってリフレッシュするか?
プランA:純正の新品に交換
新品、とくにエアバック付きの本革ステアリングは、軽く7~10万円コース。
プランB:社外品に交換
社外品でも、例えばスポーツステアリングの代名詞、ナルディクラシックだと定価38000円+ボスが5000円前後。しかも、エアバックレスになって安全面や自動車保険の条件が変わるなどの問題が生じたり、スイッチ類にも支障が出る可能が大。
プランC:中古に交換
中古は、誰の手アカが付いているのかわからないし、同年式なら程度にも大きな違いはないのでリフレッシュ効果は???
表皮張り替えで革のグレードをアップ!
そこで、おすすめなのは「ステアリングの本革張り替え」だ!
東京都の「ロブソンレザー」では、交換工賃が3万1000円~。長年慣れ親しんだステアリングの張り替えが可能だ。
素材はもちろん本革で、ヨーロッパから直輸入の厳選したクオリティの非常に高いレザーを仕様となる。
「当社は一本一本、熟練の職人がハンドメイドで張り替えていて、ステッチも手縫いで行っています。
そして何より、本革の質にこだわっています。
メーカー純正の本革ステアリングなどは、国産の原皮が多いのですが、当社はドイツやイタリアから直接革を買い付けています。
ヨーロッパの革は、鞣し(なめし)の技術が優れていますし、牛のエサや環境が違います。
牛は生き物ですから、いい環境、いい餌で育った牛の革は「美肌」で、とくにアルプスで育った牛は最高ですね。
一方、アジア産の牛の革は、虫刺され跡など傷も多く、使っているとすぐテカってきます。当たり前ですが、革の品質の差は大きいですよ。」
とロブソンレザーの中村匡策代表。
インテリアのカラーに合わせてステアリングも色替え
国産車、輸入車エアバック付、エアバックレスを問わず、軽自動車からスポーツカー、ミニバン、セダンまで、車種を問わず対応可能。
さらに本革ではなく、樹脂製(ウレタン製)のステアリングに本革を巻いて本革仕様にすることもできるそうだ。
そのうえ魅力的なのは、17色のレザーがラインアップし、ステッチも20色から選べるという点。
インテリアやシートベルトの色に合わせたり、ボディカラーに合わせて、トータルコーディネイトするのも楽しいはず。
オプションで二色、三色といったコンビネーションや、ヨーロッパ車やスポーツモデルで流行っているセンターにワンポイントラインを入れるなどといった加工も可能。
世界で一本のオリジナルステアリングに変身させることができるわけだ。
ステッチ形状は、ジャパニーズとヨーロピアンの2種類からチョイスできる。
費用は同じでも使用する革の質が格段に違う
ちなみに全国には、ロブソンレザー以外にも、ステアリングの張り替えサービスを行っている業者があるが、いずれも3万円前後が相場になっている。
「自動車用のレザーと、家具用のレザーではまったく加工が違い、安い革でステアリングを張り替えると、半年もしないうちに劣化が目立ってくることも珍しくありません。
当社では、ベーシックな本革にもヨーロッパの上質な革を使っていますが、オプションでフェラーリやロールスロイスに採用される最高級ランクのプレミアムナッパレザー(クロム鞣しの柔らかい本革)や、アルカンターラ(人工スエード シルクのような質感の高級素材)も選べます。同じくオプションで、2mm厚の特殊ウレタンスポンジを巻き、握り径を太くすることも可能です」と中村代表。
ロブソンレザーにおけるステアリング張り替えの納期は10~15日。
オーダー時は、クルマを直接ロブソンレザーに持ち込むか、ステアリングを取り外して発送する。
一部の車種には、貸出ステアリングも用意されているので要相談。
新車当時の握り感とクオリティアップした触感
というわけで、先程のスカイラインGT-Rのボロボロのステアリングを実際に張り替えてもらったのがコレ!どうです、この仕上がりっぷり。写真でも見ても全く別モノだということがよくわかるはず。
ひと言、「オレのステアリングが返ってきた!」という歓喜。
慣れ親しんだ、あの形、太さ、握り具合はそのままで、本革のクオリティだけが格段に向上しているのがよくわかる。
今回は、張り替え作業も様子も取材させてもらったが、あの職人技と、このレザーの品質を考えれば、費用はむしろ安いぐらい。
「クルマを運転すること」と、「ハンドルを握ること」が、同義語である以上、ステアリングの本革張り替えには、コストをかけるだけの価値があると断言できる。
なお、魅力と驚きの張り替え作業工程編は、別記事にて、詳細に紹介するので、お楽しみに!
ロブソンレザー TEL03-3656-6477 http://www.robson-leather.co.jp/
〒132-0022 東京都江戸川区大杉5-26-15 info@robson-leather.co.jp
(レポート:藤田竜太 撮影:増田貴広)
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