まるでヨーロッパ車のような乗り味と軽快な走り
乗り心地はいいのに、ふにゃふにゃな柔らかさではなくしっかり腰がある。
端的にいってしまえばバネが効いているのだ。バネを利かせてロールを抑えながら、そのバネと釣り合う減衰力を与えることで、硬さを上手に消しているのだ。かなり入念な減衰力セッティングが施されているはずだ。
もう一つ感心したのが、リヤサスの応答の良さだ。
カーブを曲がるとき、リヤサスをソフトにして安定志向のセッティングにすると、リヤサスを軸にノーズを左右に振るような鈍重な操縦性になってしまう。『ハイパーマックスG』は、ハンドルを切るとボディ自体がスッと向きを変えるような動きを見せてくれる。シャープというのはとは少し違って、落ち着いているのだが、無駄な動きがなくスッと曲がり出す。
まさにリヤサスの応答のいいサスペンション独特の動きだ。リヤに組まれた6kg/mmのスプリングの狙いはここにあるのだろう。
操縦性に這うボディの重さを感じさせない踏ん張りの効きと、応答性のいい素直な操縦性を備え、乗り心地は滑るように滑らかな上質なものに仕上がっていた。今後の『ハイパーマックスG」の車種展開には期待したいところだ。
HIPERMAX G トヨタ30系アルファード/ヴェルファイア用
価格:¥148,000(税別)
HKS TEL0544-29-1235 http://www.hks-power.co.jp/
(レポート:斉藤 聡 撮影:増田貴広)
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