タブーともいえる他社グリルの移植
スピンドルグリル投入という挑戦
愛し続けて11年目。「一車入魂道」を突き進む岡本クンの日産Y33型シーマが、またまた大きく進化。
今回の目玉は、レクサスRC Fのフロントグリル移植。クルマを新しく見せるべく、他メーカーの純正部品を使うという発想で最先端のフロントマスクを手に入れる。「時代を変えたい……」。その夢を叶えるために、再び一歩前進した。
オーナーはとにかくイベントのために、Y33型シーマの進化に命を懸けている。
それは今回の仕様を含め、何と7回もボディをオールペンしていることがすべてを物語っている。
特に「初めて総合入りした」というドレスアップカーイベント『D・S・U杯』には気合いを入れて臨んでおり、昨年11月の東西王座決勝では新たな姿をお披露目した。
以前の仕様から大幅に変わったことを実感するのが、レクサスのスポーツクーペ「RC F」のグリルを移植したこと。レクサスのアイデンティティであるスピンドルを取り入れた最大の理由は、新しさを求めてのことだった。
「33シーマのスタイリングが少し古いと思い始めて、新しく見せたかった。そこで最近のクルマを見てみると、グリルがとても大きいと思ったんです。そこでサイズが大きく、新鮮さもあるレクサスのスピンドルグリルを入れようと思いました」。
だがタブーとまでは言わないが、他の自動車メーカー。しかも、大きな面積を持つ純正部品を使うことに抵抗を感じる人も少なからず存在する。
しかし、岡本クンの場合はそんなネガな考えなどは一切なく、むしろ持ち前の「誰よりも先に」精神で迷うことなく移植を決意したのであった。
「日産車にレクサス純正スピンドルを入れる人はまずいないと思いましたし、それを違和感なく収めることができたらイベントで絶対に目立つ。だから、やりがいを感じました」。
誰かが何かアクションを起こさないと、何も変わらない。それなら自分がやる――。賞狙いだけではなく、時代を変えたい一心で挑戦した。