BMW/ロールスロイス/ベントレー/マセラティなど
幅広い車種を設定する『ブラックバイソン』
扱う車種はメルセデス・ベンツだけでなく、BMW、ロールスロイス、ベントレー、マセラティなど、幅広く設定したことも、人気を博した理由の一つ。さらにフルバンパー仕様の利点を生かし、車種ごとに細かくデザインを変えていったのもブラックバイソンのこだわりだ。
「駆け抜ける疾走感」というコンセプトは全車共通ながら、同じメルセデス・ベンツでも車種によってデザインを変えるのがブラックバイソンの手法。フォグに注目すると、最初は丸型ツイン(W204)が採用されていたが、その後LEDデイライトが使われるようになり、それも横から縦へ、そしてギブリではアロー型(同社のコーポレートマークのデザイン)へと配置方法も進化している。
「これは別に流行を意識したわけではなく、『このクルマはこうした方がカッコええやろ』と、その車種に合わせて製作した結果、カタチも変わっていったということです」。
ベース車自体のデザインが先鋭化していったこともあり、ブラックバイソンも年を追うごとにより過激に進化。そして、それに刺激されるように、インポートVIPはどんどんアグレッシブ方向にシフトしていく。
あの固定概念は崩れ去り、ドレスアップの幅が広がったことで、「外車をイジってみよう!」というオーナーも増えてきたのだ。
ブラックバイソンは、そうした現状への加速装置というべき役割を果たした。
「輸入車ファンが増えたのは、ウチとしても嬉しいところ。どんどん盛り上がって欲しいです。外車には独特の魅力がある。足まわりのしっかり感、運転する楽しさ、そして個人的に一番大事だと思うのが、外車をイジってるというステイタス感です」。
そもそも普通では手が届かないような高級車を、容赦なくイジってしまうというのがVIPの文化。古い足かせが外れて加速していくインポートVIPは、これからますます面白くなっていくに違いない。