輸出割合が増えている中古車市場
為替相場が中古車価格に影響する
じつは中古車の価格は、為替相場と関係がある。
円高になると国内で売られる中古車の価格は下がりやすく、円安の時は高値に移行。
つまり中古車を買うなら、円高の時期がチャンスなのだ。
なぜ為替相場が中古車価格に影響を与えるのだろうか?
その理由は、中古車が1年間に130万台前後は輸出されているからだ。
主な輸出先は、アラブ首長国連邦、ニュージーランド、ミャンマー、チリなどだが、南アフリカ、スリランカなども含めて多岐にわたる。
円高になると、ほかの日本製品と同様に輸出が鈍り、国内の在庫が増えて中古車相場を下げる。そうなると為替相場が国内で売られる中古車の価格に与える影響も小さくない。
逆に円安になると、輸出がしやすくなって国内の在庫が減り、中古車価格を高めてしまう。
海外で人気の高い国産の中古車は幅が広い。ランドクルーザープラドやハイエースは安定的に高値で輸出され、マークX、カローラアクシオなどのセダンも相応の人気を得ている。
ただし関税が頻繁に変わったり、国によっては初度登録から時間を経過した低年式車を規制する動きもあり、中古車の輸出状況は常に流動的だ。これに為替相場も絡んでくる。
買い時を的確に判断するのは難しいが、為替相場はユーザーにとって把握しやすい情報だから、目安のひとつにすると良いだろう。
(レポート:渡辺陽一郎)
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