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派手さは狙わず「51フーガ」でシンプルさを追求する若き20代オーナー

一度は諦めた目標に向かって再び歩み出す
2台目の51フーガで街を走れるという悦び

誰もがトヨタやレクサスに走るから、その逆を行くカタチで日産車を選んだオーナー。
今までの日産らしからぬ洗練されたシルエットの51系フーガを、大人も唸らせる上品なシンプルスタイルに仕上げた。
事故で失った1台目では実現できなかった、外装の後期仕様は必見。今はこのフーガで、思いっきり街乗りを楽しんでいる。

人気のトヨタ・レクサスのセダンなら、ドレスアップするのは容易いかもしれない。
だが古澤クンが選んだのはまだパーツが少なく、ユーザーがカッコ良くイジった前例もそれほど多くない51フーガ。だからこそ、イジり甲斐がある。
他と被らない自分だけの1台を作りたい彼にとっては、まさに絶好のベース車であった。

「トヨタやレクサスのクルマは、ノーマルでもスタイルがカッコいい。でも日産車はどこかクセがある。それをトヨタ・レクサスにも勝てる、カッコいいクルマにしたかった」。

日産のセダンなら何でもいいかと思ったらそうではなく、現行型の51フーガを弱冠20歳で購入。
クルマ選びに関しても、他と被りたくない想いが強かった。
しかし現在の51フーガは、オーナーにとって2台目。1台目は昨年6月のイベント帰りに高速道路の側溝に100km/hで突っ込み、ほぼ廃車状態になってしまった。

「原因は遠征疲れでの居眠り。自分は無傷でしたが、クルマはボロボロ。もうドレスアップは辞めようと思いましたが、『もう一度復活しようよ』と周りの人たちに言われて、それがすごく嬉しかったんです。だから僕はここで諦めるわけにはいかないし、戻らないといけないと思いました」。

テールランプだけでなく、トランクリッドまで後期に変更

昨年12月に新たなベース車を用意し、6月のトップスタイル杯でのデビューに向けて急ピッチで製作。クルマの持ち味を生かしたシンプルかつスポーティなフォルムを武器に、部門2位に入賞する好成績を収めた。

「中には『待ってました』と言う人もいて、戻ってきて良かったです」。

中途半端で終わるわけにはいかない
夢だった後期仕様を完成させて見事復活

シンプルにドレスアップするというコンセプトは、1台目の51フーガから貫いている。
20代前半という年齢的にもハデな仕様で目立ちたい盛りだと思うが、ここはあくまで街乗りできる仕様を重視。クルマには全く興味がない人にも見られることを強く意識している。

「やっていることはわかりにくいけど、クルマを知らない人や自分より上の世代にもカッコいいと思われる一台にしたかった。だからハデではなく、シンプルに仕上げました」。

ボディカラーは高級車だからこそ黒。それは外せず、1台目はKH3ブラック。
今回はさり気なく違いを出したかったから、光が当たると紫が強く出る特別色のガーネットブラックでオシャレさも演出する。
その艶やかな色合いにしっかりと馴染んでいるのが、後期用の純正パーツ。

鋭さが増した後期ライト。取り付けは古澤クン自身が行った

「去年フーガがマイナーチェンジして、誰よりも早く後期仕様にすれば目立つと思いました。事故らなければ1台目でやるつもりでしたが、2台目で頑張ろうと決めた直後に後期の部品を集め始めました。事故ってから1~2週間後のことです(笑)」。

新しいエアロで最先端を行くのではなく、あえて数年前に出たプレミアムスポーツで違いを出す。フォグの上には膨らみを加えた

エアロは後期用のフルバンが出回っていないため、ワンオフで製作。
フロントはブレーンの『プレミアムスポーツ』トヨタ18系クラウン用、リアは同じくブレーン・X10のトヨタ200系マジェスタ用を後期純正バンパーとニコイチ。アールが全く合わず、4分割して整えた。

テールとのバランスを考え、リアフィニッシャーは200系マジェスタではなくレクサスGS純正に。サイドと流れを揃えるため、側面にラインを追加

「後期のスポーティさを少し和らげたくて、シンプルなエアロを選びました。後付け感が出ないように、下のラインもキレイに揃えています」。

走る姿も止まっているときの姿も美しく

快適に街乗りを楽しみたいから、足まわりはカズサスのエアサスをセレクト。
イベントではエアロが地面に着地するまで落とし、ツラウチでインパクトを与える。
逆に走る時も車高の上げ量はリムツラ程度に留め、カッコ良さをそのまま保っている。

「以前はワンオフの車高調を組んでいましたが、フーガは腹下が干渉しやすくて街乗りがキツい。だから実用性を考えてエアサスにしました」。

さらにアーム類も交換。フロントのナックルはショート加工を施し、乗り心地の向上とさらなる車高ダウンを実現。ハデに見えない角度でキャンバーを調整して、重厚感をさらに高めた。

シンプルなデザインに惹かれたという、鍛造のグノーシスFCV03。スポークはオーダーカラーのブラッシュド

ホイールは高価なグノーシスFCV03をセット。51フーガは22インチも余裕で収められるが、20インチで着地を優先させた。こうして見ると、短期間で作ったとは思えないほどクルマの完成度が高い。

「このフーガで上位入賞を目指したい。もちろん街乗りも頑張ります」と古澤クンは語る。

(レポート:VIPスタイル編集部)

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