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国産ミニバン『6速MT仕様』を「オートプロデュースA3」が製作

ターボエンジンに6速MTの組み合わせ
7人乗りのスポーツミニバン誕生

岸和田市のチューニングショップ「オートプロデュースA3」が、国産ミニバンの6速MT仕様を製作。
ベースとなったのは、スバルの7人乗りミニバン『エクシーガ』。これにレガシィS402の6速MT(マニュアルトランスミッション)を搭載したスポーツミニバンを完成させたのである。

若かりし頃はワインディングやサーキットでブイブイいわせていたお父さんも、家庭を持ち、家族構成などが理由でミニバンに乗らなくてはいけなくなった人も多いはず。
そのようなクルマ好きのお父さんをはじめ、根強い人気を誇るのが7人乗りのスバル・エクシーガ。現行モデルはSUVテイストを取り入れた『クロスオーバー7』に姿を変え、すっかりファミリーカーのイメージが強いモデルだ。しかし、2014年モデルまでは、EJ20型2リットル水平対向4気筒ターボエンジンを搭載するGTというグレードが存在した。

元々エクシーガは当時のインプレッサWRX STIやフォレスターと同様のSIシャシーと呼ばれるシャシーを採用しており、7人乗り(ミニバン?)とは思えない軽快なフットワークが魅力のモデル。レガシィやインプレッサから買い替えるユーザーも多い。
ところが、スポーティな走行を満喫できるモデルでありながら、トランスミッションは5速AT(NAモデルにはリニアトロニックCVTのほか、以前は4速ATも設定されていた)のみの設定となっていた。
最初の年次改良でパドルシフトを装備し、ATでもスポーティな走りを満喫できる仕様となっていたが、MTがあればもっと楽しめるのに……と嘆いた人も少なくなかった。

そのような期待に応えてくれたのが「オートプロデュースA3」なのである。
大阪オートメッセでは、レヴォーグにEJ20型ターボ(WRX STIが搭載するハイパワーエンジン)と6速MTを組み合わせて搭載したクルマを展示。昨年は1.6リットルFFモデルのインプレッサSPORTにレヴォーグのFA20型DITエンジンとアイサイトVer.3を移植し、フロントマスクもレヴォーグのフェイススワップをおこなった「レヴォプレッサ」という驚くべきクルマを続々と制作していることでも有名だ。

『エクシーガ』に6速MTを組み合わせることになったきっかけは、ATの故障でリビルト品などへの換装を依頼していきたオーナーに、オートプロデュースA3が在庫していたレガシィS402用の6速MTの搭載を提案したからだ。
実は以前にも代表の武田さんが所有するエクシーガに6速MTを搭載した実績がある。そのエクシーガはエンジンもインプレッサ用のEJ20型ターボに載せ替えていた。

今回はエンジンをエクシーガ用のEJ20型ターボをそのまま使用し、ミッションだけを換装するという仕様になっている。元のエンジンを使用することでコストを大幅に抑えることができるのだ。
ところが、エクシーガのエンジンにはATの設定しかないため、6速MTに換装するにはECU(コンピューター)やイモビライザーなど様々な障害が立ちはだかったそうだ。
だが、スワップチューンの匠といわれるオートプロデュースA3にかかれば、対応できる別車種のECUなどを流用して、見事『MTエクシーガ』を完成させた。

トランスミッションのブラケット位置変更などは、前述の武田さんのエクシーガへの換装実績があったことで、そのノウハウを活かすことができたそうだ。
インテリアではサイドブレーキを足踏み式から手引きへ変更したほか、センターコンソール部分はインプレッサWRX STI(GR/GV系)のものを流用している。


スバル純正部品を流用することで、もともとMTモデルがあったのか?と思えるほど高いクオリティで仕上がっている。これは以前制作したMTレヴォーグやレヴォプレッサでも同様の手法を用いている。
この部分については、オートプロデュースA3のこだわりであり、ユーザーに人気の部分といえるだろう。

オートプロデュースA3では、新車販売に合わせアフターパーツを組み込んだ状態で納車してくれるメニューも用意。スワップチューンのみならず、カスタマイズや様々なチューニングを新車のときから付き合っていける頼もしいショップといえるだろう。

オートプロデュースA3 TEL072-479-2760 http://www.apa3.jp

(レポート:井元貴幸 撮影:雪岡直樹)

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