レプリカとの一線を画する
オリジナルエッセンスを投入
宮城県のスポーツランドSUGOで開催されたドレスアップコンテスト「SAM」の参加車両のなかで、異彩を放っていた一台。
アラフォー世代のクルマ好きなら知っている人も多い、出光カラーのレースカーを模したフィットだ。
単なる懐古趣味じゃなくイマドキの小ワザ、そして外しのテクニックもお見事。そのディテールに迫ってみたい。
1990年代に行なわれていた全日本ツーリングカー選手権で、1600ccながら200psを誇るVTECエンジンを搭載し、圧倒的な速さを見せた『出光MOTION無限シビック』。そのカラーをベースにしたフィットが「SAM」に登場!
このクルマは、スポーツランドSUGOのお膝元である宮城県でステッカーの製作やレースカーのカラーリングを手がけるM’sファクトリーの代表である水戸さんの愛車だ。
営業車としても活躍するフィット。根っからのレース好き、ホンダ・ファンであることから、じつはカラーリングは何度も変更されており、最近は往年のレースカーをモチーフにすることが多いとか。
仕事柄というかクルマ好きのコダワリというか、単純にレースカーをコピーするだけじゃ満足できない。当時はなかった流行などを取り入れアレンジするのが、M’sファクトリー流のカラーリングというワケだ。
仕事の足にも使っていることから、ローダウンなどはほどほどに抑えている。またカラーリングはすべてカッティングシートによるもので、塗装に比べてお色直しもカンタン。
M’sファクトリーではデザインから貼り付け作業まで、親身に相談に乗ってくれる。
ホイールはブラックレーシング。サイズも車高も街乗りを前提としている。大きすぎないほうが逆にレースカーらしくてカッコいい。
ゼッケンベースはスーパーGTだし、給油口に貼ったステッカーも今風だ。
ヘッドライトは当初ペイントだったが、色むらや耐久性からカッティングシートに変更した。ナンバープレートもなかなかオシャレ!
今回はあえて載せてこなかったが、ルーフには自転車を積むためのキャリアが。こういった細かな“ハズシ”のテクも勉強になる。室内はフルバケットと追加メーターを装着済み。
このクルマのカラーリングの歴史。2015年はシンプルな白ベース、2016年の前半はカストロール、2016年の後半は出光とカメレオンのように変化。コレ以前にはもチュールカラーだった時代もあったりする。
(レポート&撮影:佐藤 圭)
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