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「R32GT-R」の皮を被ったR35GT-R【ニスモフェスティバル2016】

姿はコンパクトなR32GT-Rだが
中身はすべてR35GT-R

富士スピードウェイで12月11日に開催された「ニスモフェスティバル」に、日産R32型スカイラインGT-RにR35型GT-Rのパワーユニットを移植したモンスターが登場!
3.8リットルV6エンジンのみならず、トランスアクスルレイアウトのセミオートマ6速トランスミッションまで搭載していた!

R32スカイラインGT-RにR35GT-Rのパワーユニットを移植したのは、ハードチューナーとして有名な千葉県の「トップシークレット」。
過去にトヨタ80型スープラにセンチュリーのV12エンジンやV35スカイラインにV8エンジンを搭載したりと、パワーを追求したスワップチューンを世に送り出したことがある。このR32GT-Rには、エンジンはR35GT-Rの3.8LV8ターボを搭載。タービンはトップシークレットのR800+を組み合わせる。最高出力は800psとトップシークレットにしては控えめ。
じつは、R35のV6エンジンは幅があるため、これ以上大きなタービンを装着できなかったそうだ。

トランスミッションはリヤシート下に搭載
しかも6速のセミオートマ+4WD

トランスミッションは、これもR35GT-Rの6速セミオートマ。これをR35GT-Rと同じようにトランスアクスル方式で搭載。そう、リヤシート下にトランスミッションがあるのだ。さらに駆動方式は4WDと、まんまR35GT-Rのパワーユニットを移植したといえる。
もちろん、R35GT-RとR32GT-Rではホイールベースの長さもトレッドの幅も異なる。
これに対応するために、エンジンからミッションに動力を伝えるドライブシャフトと、ミッションに付いているトランスファーからフロントタイヤに駆動力を伝達するドライブシャフトの2本をワンオフで製作している。
リヤシートのスペース下にトランスミッションが見えるように、小窓を設けられている。さらにトレッドも異なるので、フロントのドライブシャフトもワンオフ。リヤの足回りはR35用を加工して流用しているそうだ。

そのため、フェンダーは前後片側3cmずつ拡大。フューエルリッドは、プッシュオープンタイプになっている。

ホイールは、フロントが10.5J×18、リヤは11J×18。どちらもOZ製の特注サイズだ。ブレーキは、ローターとキャリパーをこれまたR35GT-R用を移植している。
驚きなのは、ABSはもちろんR32GT-Rには装着されていないスタビリティコントロールも機能していることだ。R35のパワーユニットを一括して移植しているから、このような部分の制御まで流用できる。ただ、R32GT-R用にセッティングするには時間が掛かることだろう。

ちなみにマフラーはR32GT-Rの純正。チューンド3.8LV6エンジン用としてはかなり細い。トップシークレットの永田代表は、「とにかくノーマルのR32GT-Rらしさを残したかった」という。そんな遊び心がノーマルマフラーという選択をしたそうだ。
とはいえ、サイドにはアクチュエーター付きのマフラーを設けて、パワー対策はしているのがトップシークレットたるところ。

インテリアもR35GT-R!エアコンも機能する

気になるインテリアは、まんまR35GT-R。純正パーツを加工して移植してるそうで、センターコンソール、シフトレバーもR35GT-R用。もちろん、セミオートマだから2ペダル。パドルシフトも使えるそうだ。
ちなみにエアコンやナビなども機能しているそうだ(エンジンルーム内にエアコンのコンデンサーへのパイプがあった)。

以下の写真を見て「R35GT-R用だ」とわかった方は、相当のマニアです。
もちろんドア本体はR32GT-Rなので、R35GT-Rのドアトリムとはサイズが異なる。ドアロックまで使っているほどの徹底ぶり。
このほか、ナンバー下のバックカメラ(矢印部分)とトランクオープナー(矢印部分)、エンブレム、キーレスエントリーもR35GT-R用を移植している。ドアの鍵穴のキーのみR32GT-R用だ。

R32GT-Rの姿はしているが、中身はR35GT-Rというこのクルマ。
おそらく多くの人はショーカーと思われるているだろうが、実は改造申請をしてナンバーを取得するそうだ。
R35GT-R用のウインカー付きドアミラーが付けられているのは、オーバーフェンダー化でフロントウインカーが車検をパスできなくなったための対策だ。

このクルマが公道を走行するときをぜひ見てみたいものだ。

トップシークレット http://topsecret-jpn.com/

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