ブリッドと童夢がコラボレーション
カーボンとアルミを使った究極のシート
現時点での世界最軽量を誇り、世界初の機構がいくつも用いられた、究極と呼ぶに相応しいレーシングシート『ハイパー』が「ブリッド」から発売されることを東京オートサロンで発表された。
このシートは、チューニングカーでの高い装着率で知られるシートメーカー「ブリッド」と、世界で活躍するレーシングコンストラクター「童夢」が、極限の環境に耐えうるレーシングシートを作るために業務提携して誕生した逸品なのだ。
年を追うごとに厳しくなる安全基準を満たしつつ、操作系パーツとしての性能も高いレベルで満たす。
堂々のデビューを果たした『ハイパー』は、FIA(世界自動車連盟)が定めた最新の安全規格をクリア。
さらに操作系パーツとしての基本性能も飛躍的に向上させている。アジア人の体型を考慮して設計したカーボン製シェル、ドライバーの背部へ風を送り込むベンチレーション、特許出願中の軽量アルミ製スライドレールなど、究極の名に相応しい機構が満載だ。
現在のところ世界最軽量であるという、シートとスライドレールなどを合わせて16.2kgという重量も大きなトピックといえるだろう(一説には他メーカーは30kg前後)。
シート本体が120万円なので一般の車両に使うケースは稀と思われるが、コレだけの製品を生み出した「ブリッド」と「童夢」の技術力には驚くばかり。
発表は東京オートサロン2017の「ブリッド」ブースで行なわれた。「ブリッド」の高瀬代表(右)と「童夢」の高橋代表(左)が業務提携に至るまでの経緯、シートの特徴や採用されたメカニズムを解説。
夏場のレースではドライバーの集中力を維持することも重要。
ベンチレーションと呼ばれる空気循環機能を持つシートは、この『ハイパー』を含め世界で3社しか生産していない。
シェルは日本を始めアジア人の体型に合うデザイン。さらなるホールド性やフィット感を追求するため、クッションはルーズ/レギュラー/スリムという3種類から選択できる。
世界で初めてFIAの公認を取得した、アルミ削り出しのスライド式シートレール。
ライバル社はスチール製のため、ここでも重量では「ハイパー」にかなりのアドバンテージがあるのだ。
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