FRPからメタルカスタムへと進化
質感が一気に高まってきた
近年のカスタムカーショーで注目したいのが自動車系専門学校の学生が製作したカスタムカー展示だ。
今年の東京オートサロンにも、さまざまなクルマが登場。「専門学校トヨタ自動車大学校」にも力作が展示されていたので、紹介しよう。
1台目はトヨタ『KP61型スターレット』。
元祖「ボーイズレーサー」で、安価でコンパクトなFRレイアウトだったこともあり、50歳以上のクルマ好きは、このクルマで走り屋デビューした人が多かった。
そんな懐かし『KP61スターレット』を丁寧にレストア。
しかも、80年代初頭に開催されていた、TSワンメイクレース「スターレット・グランドカップ」仕様を髣髴とさせる、オーバーフェンダー仕様というのが渋い。
この『オーバーフェンダー』、よく見るとFRPではなく鉄板から起こしたもの。材質の違いは、意外にもクオリティに差が出る。
少し前までは、学生たちが作るこうした外装パーツはFRP製というのが定番だったが、ここへきてFRPからメタルワークへという流れが出てきて、一気に質感が上がってきたことは特筆できる。
またフロントグリルもオリジナルの『メッシュグリル』になっていて、フロントスポイラーはTRD製。
そしてもう一台、気になったのは、レクサスフェイスのトヨタ80系スープラ。
サイドやリヤからの眺めは、まんまスープラなだけに、フロントを見たときのインパクトは強い。
フロントバンパーをレクサスRCFから流用し、ヘッドライトはレクサスIS250・350の純正を組み合わせ。
「Racing Sport」、「ReStart」(再出発)という意味を込めて、このコンセプトカーには『RSスープラ』という名称がつけられている。
ちなみにKP61型スターレットが販売されていたのは1978〜1984年。
レストアした学生さんたちが、生まれる前なのだ。ちょっと感慨深いものがある。
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