人気が高ければ中古車価格も高くなる
不人気車&不人気色を選び購入費用節約
中古車の価格は、基本的には新車時の価格、年式、走行距離によって決まるが、人気によっても左右される。同じジャンルの車種でも、人気車は多くのユーザーが買い求めるから価格が高まり、さほど人気がないクルマはその逆になる。
従ってベース車両の価格を安く抑え、ドレスアップに予算を回したいと思うなら可能な範囲で超人気車を外す検討すると良い。
ただし、値段だけで車種を選ぶと、飽きて手放す結果になって結果的に大損をすることになるので要注意。あくまでも「多少の妥協」で済む範囲で価格帯の安いクルマを狙うべきだろう。
例えばLサイズミニバンの相場を見ると、人気の高いトヨタ・ヴェルファイアの場合、先代モデル20系の2012年式で走行距離が3〜5万kmの中古車価格は、2.4リットルエンジン搭載車が260〜310万円だ。
これが日産エルグランドの2.5リットルLエンジン搭載車になると、現行型でありながら、同じ条件の中古車価格が240〜280万円に下がる。
さらに生産を終えたホンダ・エリシオンの2.4Lエンジン搭載車は190〜230万円だ。
以上のように人気の高いヴェルファイアは、先代モデルでも高値安定型だが、エルグランドなら現行型でも価格が求めやすい。
エリシオンはさらに安く、新車時の価格に大差がなくても、中古車価格は人気によって差が開くことが分かる。
セダンでは、人気の高いトヨタ・クラウンと日産フーガにも、同様の価格傾向が当てはまる。
2.5リットルV型6気筒のノーマルエンジンを搭載した2012年式で、走行距離が3〜5万kmの場合、クラウンは先代型のロイヤルとアスリートが250〜280万円だ。
人気車の割にあまり価格の高くない。背景にはクラウンの中古車需要に対して、流通台数が多いことも挙げられるだろう。
それでもフーガはさらに安く、同じ条件の中古車が220〜250万円で販売されている。
ヴェルファイアやクラウンでなければダメ、というなら仕方ないが、ある程度の融通を付けられるなら、中古車価格が求めやすい車種も検討したい。
買ったときの仕様のままで乗り続けるなら、まったく妥協しない人気車でも良いが、購入後のドレスアップなどに費やす予算を増やしたいならベース車両の価格を抑えるのが得策と言えるだろう。
このほかボディカラーでも中古車の人気と価格が左右される。
オールペイントやラッピングなどを施すなら、もともとの色彩は問われないから、価格の安い不人気色を選ぶ。ホイールを交換するなら、アルミホイールを装着している必要はない。
オーディオやナビを交換するつもりならマルチ(エアコンなどの機能が一体化してモニターで制御する)は避けた方が良いだろう。
要は中古車を購入する時点で「どのようなドレスアップやチューニングを行うのか」を明らかにしておくと、ムダのない割り切った選び方ができる。
(レポート:渡辺陽一郎)
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