年式が同じ人気モデルの5万km台より
過走行車は50万円前後安くなる
中古車の価格は、車種やグレード、年式、走行距離によって決まるが、全般的な傾向として、走行距離が9万kmを超えて10万kmに近づくと価格の下がり方が拡大する。
車種と年式が同じでも、9万kmを超えるか否かで差が付くことが多い。安さを重視して中古車を選ぶ時には、走行距離も目安のひとつになるだろう。
例えばトヨタ・セルシオは、販売を終了してから10年以上を経た今でも人気が高い。
2005年式で走行距離が5万km以下の車両は、中古車価格が170万〜180万円前後になる。それが9万〜10万kmを走った車両は、同じ年式でも100万〜130万円まで下がる。20系アルファードであれば、8年落ちの2009年式で、5万〜7万kmを走った車両は180〜230万円で販売されている。これが9万〜10万kmになると160〜210万円だ。
イベント参加のみで距離を走らないなら
過走行車をベースにするという選択もアリ
9万〜10万kmを走った車両は、一般保証(3年間あるいは6万km)を満了しているから保証の修理は行えない。「走行距離が極端に伸びて故障が増えるのは困る」という意識も働いて、ユーザーが敬遠するから価格も下がる。
中古車の選び方として、1年間に1万km以上を走るユーザーには、走行距離が10万km前後に達した車両は推奨できない。購入してすぐにタイミングベルトの交換などが必要な距離に達するからだ。
しかし純粋にドレスアップを楽しむ場合、セカンドカーを併用していて、走行距離が短い使われ方をすることもあるだろう。
このようなケースでは、走行距離の伸びた低価格の中古車もねらい目になると思う。
(レポート:渡辺陽一郎)
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