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[連載] ミニバン&ワゴンのトレンドをユーザーカーで振り返る【1997〜1998年編】

スポーティなヨーロピアンが躍進
ワンオフで工夫するアレンジも

1994年に創刊したミニバン&ワゴンのカスタム誌「WAGONIST(ワゴニスト)」。
その名物企画に、ユーザーカーの頂点を紹介する『街のワゴニスト』というコーナーが存在する。
あれから20年以上。めまぐるしく移り変わるドレスアップのトレンド、その当時に支持されていたベース車について振り返ってみたい。
前回の【1995〜1996年編】に続き今回は【1997〜1998年編】をお届けする。

 

 1997年[平成9年]

当時の2大カテゴリーと言えば、ヨーロピアンとアメリカン。徐々に、新たなアプローチを模索するユーザーが増加し、例えばヨーロピアンではラテン系やレーシー系への派生も広がった年となった。この多様な価値観によってワゴンメイクに幅をもたらしたのである。

↓TELSTAR  WAGON↓
フォード・ブランドのテルスターを”アルファロメオ”風に。GTウイングやエアロミラー、ワンアームワイパーなど、DTMのレーシングカーを連想するアレンジを投入した。

↓COROLLA VAN↓
古き良きアメリカをイメージさせて進化を遂げたトヨタのカローラバン。ライムグリーンのボディカラーにレッドテール、ホイールはアメリカンなボイド製を履かせた。

↓ACCORD WAGON↓
レーシーに作り上げたホンダ・アコードワゴン。欧州のツーリングマシンに似せたステッカーメイクが流行した頃であり、当時「ちっくチューン」と呼ばれた。

↓MOVE↓
他車種用エアロの流用に、ナンバーポケットの移設、インセット加工など、当時では相当ハイレベルな加工ワザを投入したダイハツ・ムーヴ。鮮やかなボディも、まだまだレアだったラッピングによるもの。

1998年[平成10年]

P.C.D.変換スペーサーを使って欧州メーカーのホイールを装着したり、エアロはワンオフ製作して差別化を向上。これまでよりも工夫や手法が進化したという印象だった。
また、ホンダ・オデッセイやトヨタ・エスティマ(ルシーダ&エミーナ)など、徐々にミニバンのカスタムが増加。この年からミニバン全盛への道が始まったのである。

↓STAGEA↓
日産ステージアのエアロで有名な「ドルフィン」製バンパーを加工。当時のハイパフォーマンス仕様”オーテックバージョン260RS”のようなインパクトを狙った。「OZ」のホイールでヨーロピアンスポーツにも薫らせる。

↓COLLORA  WAGON↓
アメリカンレーシングを意識したボディカラーとレーシングストライプが見ドコロ。フロントはデミオ用リップを追加移植し、視覚的な低さを強調したトヨタ・カローラワゴン。

↓ESTIMA↓
フォルクスワーゲン(VW)チューナーの「プロジェクトツヴォー」をモチーフにバージョンアップし、VWシャラン風に仕立てたトヨタ・エスティマ。オリジナルのフロントグリルも、そのイメージを踏襲したもの。

↓ODYSSEY↓
MOMOのホイールを履くホンダ・オデッセイには、フロントやサイドのフラップに発泡塩ビで加工した自作アイテムを投入。デカールやヘッドライト、ドアミラーへ、当時では希少な”注し色”を配したのも斬新だった。

 

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