カローラ&スプリンター最後のFR
旧車ながらも販売価格は200万円超
昭和59年〜62年にかけて発売されたトヨタの名車、『カローラ・レビン』と『スプリンター・トレノ』。
いわゆる『AE86』は”最後のFRレビン&トレノ”ということもあって、名車として語り草になっている。
スポーツタイプではあるが、あくまでもカローラとスプリンターという大衆車の派生モデル。パワーは大したことないし、先進のメカニズムが搭載されているワケでもない。
そのようなクルマながら生産中止から30年以上経過した現在、再び新たに”ハチロク”人気が再燃している。
やはり、AE86こと通称『ハチロク』の魅力はライトウェイトでコントロールしやすく、ドライバーの意のままの走りが可能なこと。イマドキのクルマのようにパワーはないので、ごまかしが効かないとも言える。
ドリフトシーンでも、当時は走り屋たちのマシンの筆頭といえる存在だった。
その後、コミックやアニメの「頭文字D」の影響もあってブーム再燃。いまや、親子2代でハチロクファンなんてケースも珍しくなく、新たな世代の”ハチロクマニア”が増えているようだ。
とはいえ、最終モデルから30年。いま、ユーズドハチロクを買おうと思うと、なんと200〜300万円は当たり前の世界。単なるプレミア化でなく、”しっかり安心して乗れる状態”までにすれば、補器類、燃料系、サビなどの対策や部品代がかさむため、相当の車両価格になってしまう。
すっかり「旧車」の仲間入りしつつあるAE86だけど、まだまだ現在でも買えるチューニングパーツは豊富。
オーナーに聞けば、「いまのクルマにはない雰囲気が最高」「ドリフトの練習に、これほどのクルマはない」という声が多い。
たしかに、ここ数年で「ジャパンオリジナル」の古いスポーツカー人気に追い風が吹いているのは肌に感じるところ。この”ハチロク”は、世界にもファンが多く、訪日してパーツを探していくマニアも少なくないとか…。
ニッポンが誇る名車は、やっぱり国内で大事に保存していかねばならない。そんなAE86の現在と昔を知るバイブル、『ストリートヒーローシリーズAE86』が発売された。
現役オーナーやハチロクレジェンドたちの貴重なコメント盛りだくさん。ファンならずとも必見の内容なので、注目してほしい。
ストリートヒーローシリーズ AE86 ¥1,200
交通タイムス社
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