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46万kmスカイラインGT-Rエンジンをハイバランス化【BNR32不定期連載4】

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凝視しなければ発見できない僅かなクラック
リスクを承知で継続使用するべきなのか?

エンジンを開けたときは、まったくわからなかったが、ブロックの天面を研磨すると(ヘッドとの接合面を整えて密着性を高めるなどのため)、ウォータージャケットに小さなクラックが何カ所も発見された。
いずれも1〜2mm程度だが、これは氷山の一角なのか? もしかしたら、奥底にさらにヒビが入った部分が潜んでいるのかもしれない。

つい数週間前までエンジンはこの状態でも普通に動いていた。だから使い続けられそうだが、クラックが塞がることは絶対になく広がっていくのみ。
どのタイミングで大きなトラブルを誘発するほど拡張するかは定かではない。
だが、せっかく新品のピストンなど精密組み上げたのに「クラック」というリスクを残すのは、未来の安心を手に入れるためのオーバーホールする意味が薄れてしまう。

このようなことから、浅田さんは46万km使い続けてきたRB26のブロックを諦めるしかなかった。
どんなに大切に扱ってもブロックの劣化は、やはり静かに進行していたわけだ。

さて、ここでもう一つの問題点が残されていた。
新たに導入するブロックの選択である。

というのは、ちょうどこの時期は日産が標準ブロック(05U)を欠品。強度の高いN1ブロック(24U)は在庫があったが、その価格は42.5万円。標準ブロックの2倍以上の価格だ。
さらに、もう一つの選択肢としてKansaiサービスが所有する中古ブロックだ。チューニングを前提にするエンジンならN1ブロックという選択肢はある。だが、浅田さんの場合は、ブーストアップさえ予定してない。
予算的には、中古ブロックを使うのが賢明かもしれない。たとえ中古でも浅田さんがこれまで使用してきた46万kmブロックに比べれば、新品といえるほどの距離しか走っていないのだから。しかし、浅田さんは迷いもなくN1ブロックを選択。
操を守るではないが、新品ブロックを入れることさえ避けたいわけなので、人が使った中古ブロックを自分のエンジンに組み入れることは心情的にもしたくなかったはずだ。

エンジンブロックを新調することで、使用するピストンはHKS製の鍛造86Φを使用することになった。
「Kansaiサービス」としては、ボアを広げて86.5Φや87Φのピストンで排気量アップ(低速トルクが太く出きる)という提案もしたが、浅田さんとしては少しでもブロックの強度を維持したいという気持ちからノーマルサイズとなったそうだ。おそらく、これから先の50万kmを目指していることだろう。

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