カプラーオンだけでグンと利便性がアップ
車両情報から電源供給までできる
そもそも「OBD」とはアメリカを発祥とするシステム。”オン・ボード・ダイアイグノシス”の略で、直訳すると車上診断となる。専用の診断機を車両のポートにつなげることで、クルマを制御するさまざまな情報を取得。エラー履歴などを見ることで、修理やメンテナンスに活用される自己診断機能というものだ。近年では「OBDII」へと進化。国産車/輸入車を問わず、世界基準のシステムとなった。
このように、クルマの各部を制御しているデータを取り出すことができる「OBDII」。メンテナンスや修理以外にも、さまざまな活用が可能なのだ。
この「OBDII」は、写真のように診断器を挿すためのカプラー形状となっている。ココからは、コンピュータのデータ、エンジン回転数、常時電源など多彩な情報が取得可能。これらのデータから得られる情報を利用し、実用的に使える電子パーツが存在する。
しかも、「OBDII」へカプラーオンでOK。取り付けも超お手軽なのだ。
活用術その1 メーター
「OBDII」からは車速やエンジン回転数などの情報を読み取ることができるため、後付けメーターとして活用することが可能。
車種によって異なるが、油温/水温/アクセル開度/ブースト圧/空気流量/燃料噴射量/前後左右Gなど、数多くの項目を表示することができる。刻々とさまざまなデータが推移するため、チューニング、ドレスアップを問わずに楽しむことが可能だ。
クールなアナログ仕様のPIVOT CYBER GAUGEシリーズ
画面切り替えができるデジタルメーター
このメーターにはデジタル表示のモデルも。ディスプレイには、表示項目を変えるボタンが備えるため、何個もメーターを追加したくない人にはオススメ。
スマホに情報をBluetoothで転送
こちらは、Bluetoothとペアリングすることでスマホにメーター表示できるモデル。速度やスロットル開度などの項目にくわえ、走行履歴をもとに”googleマップ”上に走行ルートを表示することもできる。
Bluetooth通信で愛車のデータをスマホへ MAXWIN OBDIIマルチメーター
ここで紹介したのはほんの一例。
まだまだOBDの活用法はある!
活用術その2 レーダー探知機
これまでのメーター表示だけでなく、「レーダー探知機」の機能を加えたマルチタイプも存在する。
スマホへの各種データ表示のほか、GPS測位を実現する本体とOBD車速信号との併用により、正確な自車位置を捕捉。3万7000件以上の取締/検問ポイントデータを搭載し、レーダー受信時に警報してくれる。
マルチメーターにレーダー探知機能を備えたブリッツ・スマートブレイン
活用術その3 カーセキュリティ
ほかに、駐車時でも車両各部をモニターする機能を活かしたカーセキュリティも存在。
ドアの開閉、イグニッションのオンといった情報を「OBDII」経由で取得。万が一ドアが開かれた時や車体に衝撃を受けた時には、手持ちのリモコンへ通報してくれる。
活用術その4 充電器
「OBDII」には車両停止時でも電流が流れる常時電源がある。
コレを利用したのがUSBポートを備えた充電器。シガーソケットを使わずに、スマホやタブレットなどの充電が常時可能なうえ、ちょっとした買い物中(エンジン停止状態)でも充電が可能となるのだ。
エンジンをかけずにスマホ充電できるカーメイトUSB充電器2ポート
これからも「OBDII」データを使用したさまざまなアイテムや機能が登場してくるだろう。簡単、多機能、そして価格もリーズナブルといいこと尽くめの『OBDII活用術』。ぜひ、活用してみては!?
なお、この「OBDII」差し込み口は、ダッシュボード周りにあるケースがほとんど。なかでもボンネット開閉レバーの裏側にあることが多いですよ。
(レポート:近藤曉史)
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