接続方法による音質レベルを5段階評価
近年は純正カーオーディオにもUSB入力端子を備え、USBメモリ(音楽データ)やスマートフォンなどのポータブルプレイヤーの接続が可能となっている。さらにブルートゥース接続も標準化となりつつある。
そこで、最後にちょっと踏み込んで接続方法による音質の傾向をチェックしてみよう。
音質【レベル3】
リーズナブルで使えるプラン
⚫︎スマートフォン>ブルートゥースFMトランスミッター>オーディオ(市販オーディオの方が高音質)
ブルートゥース機能付きFMトランスミッターに接続。ひと昔のよりサウンドは向上、ノイズは極めて低くなった。
音質【レベル3.5】
Bluetooth機能付きオーディオに接続
スマートフォン>ブルートゥース>オーディオ(市販オーディオの方が高音質)
ブルートゥース機能を使った定番の接続。FMトランスミッターと比べ、クリアな音調でナチュラル。
音質【レベル4】
スマートフォンのイヤフォン端子から出力して接続
スマートフォン>イヤフォン3.5mmジャック出力>オーディオ
無線通信(Bluetooth)と比べ、ライン接続とでは情報量が一段と向上。
しかし、イヤフォン端子からの出力なのでサウンドに歪み感ある。
音質【レベル4.5】
スマホのライトニング/Dock端子からアナログ出力
基準を超えた良さがある。記録された音楽データの劣化が少ない。スマホなどに内蔵するコンバーターでデジタル音楽データをアナログ化するので、上級者にとってはリアル感が乏しいと感じる。
音質【レベル5】
スマホのライトニング/Dock端子からデジタル出力
スマートフォン>インターフェイス接続によるデジタル出力>オーディオ
スマートフォンからの信号をデジタル出しとすることで、DAコンバーターにピュアな信号を送り込むことができる。広帯域再生、ダイナミックレンジは最上級の領域。端正な音で説得力が感じられる。
音楽データのファイル形式でも音質は変わる
MP3、WAV、FLACなど音楽データのファイル形式によってデータ容量は個々異なる。
高音質を望むならファイル形式を選び方が重要だ。
使いやすいMP3は元データより遥かに小さい。それに対してほぼ非圧縮データのWAVは高音質だが、カーオーディオによっては対応していないので、再生できないケースもある。
USBメモリ、SDメモリ、スマートフォンなど個体差による音調の違いもあるが、このへんは難しく考えず…まずはベーシックなところから始めて上級へとシフトアップしてほしい。
音質を求めるならケーブル接続
ブルートゥースのメリットは、なんといってもワイヤレスという使い易さだ。
スマートフォンをポケットに入れたままでも、データ転送>再生ができる。
デメリットは何だろう?
通信という方式なのでケーブル使いの接続と比べれば、音質は間違いなく一歩後退する。
しかしブルートゥース搭載のiPhone、Androidなどのスマートフォンを持つユーザーが増えた今、この機能を使わない手はないだろう。
(レポート:永松厳)
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