サイドスリップとヘッドライトの光軸などは
予備検査屋の専用機でチェックしておく!
車検費用を抑えられる「ユーザー車検」。しかし、ユーザー車検で陸運支局に持ち込まれた車両のうち、平均で32%は、不合格となり再検査が必要になっている。
その原因はさまざまではあるが、何度も陸運局で検査を受けるくらいなら、事前に予備検査を受けて不具合な個所を修理することをオススメする。
陸運局の検査で不合格となる原因は、未整備の準備不足のクルマだったり、古いクルマでオイル漏れが目立ったり、当日たまたま電球が切れたりと、いろいろなパターンがある。
だが、一通り自分で点検してあっても、NGになりやすいのは、サイドスリップ検査(前輪タイヤの横滑り量=直進安定性の検査)と、ヘッドライトの光量、光軸の検査だ。
この二つは、専用の機材がないと測定できない。そこで、確実に一発合格を目指すのなら、陸運支局のそばにある民間の予備険屋(テスター屋)で予備検査を受けとくと安心。
予備険屋には陸運支局の検査ラインに準ずる検査機材が揃っていて、本番の検査でチェックされる『サイドスリップ、ブレーキ、スピードメーター、排気ガス(HC/CO)、ライト(光軸)』の5項目を点検し、問題個所があれば、保安基準に適合するよう調整してくれる。
料金は、5項目の点検+調整料込のセット価格で1500円~3000円ほど。
ライトだけ、サイドスリップだけ、といった単品の点検・調整も可能なので(一カ所1000円~2000円)、本番の検査でNG判定が出てしまったところだけ、予備検屋で調整してもらい、再度、陸運支局の検査ラインに並び直して、合格をもらうという使い方もできる。
親切な予備険屋なら「スピードメーター検査は、40㎞/hが指定だけど、このクルマのメーターなら38㎞/hぐらいのときにパッシングするといいよ」などといった、合格するための細かいアドバイスをもらえることも。
予備険屋は、各地の陸運支局のそばに数件ある。しかし、なかには業者専門、一般ユーザーお断り、といった店もあるので、あらかじめネットなどで調べ料金や予約の有無などを確認しておくといいだろう。
初めてユーザー車検を受けるなら
検査ラインの下見をすると安心
はじめてのユーザー車検、あるいは久しぶりのユーザー車検の人におすすめなのは、検査ラインの見学。
本番の検査が行われている様子を、検査ラインのすぐ脇で見学できる見学者通路が設けられているので、そこから検査の流れを一通り見て、予習しておこう。
見学者通路には各工程でどんな検査が行っているかの解説や、その受験要領の案内があるので、ここで手順をマスターすれば安心して本番に臨めるはず。
見学者ラインは、受験日以外でも見学可能。ただし無許可での撮影は禁止なので注意してほしい。
(レポート:藤田竜太 撮影:成瀬陽介)
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