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【カスタム回顧録】跳ね上げマフラー [第10回]

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VIPメイクが全盛を極めた2000年前後
マフラーの出口といえばこのカタチだった

ミニバンやセダンで、いまから15年ほど前に流行したVIPメイク。
大きく張り出したエアロと”跳ね上げ”マフラーという組み合わせが当時の定番だったのです。袴のような押し出しの強いバンパー下から、ニョキっと斜めに飛び出したテールエンド。重低音が轟ろかせながら走るセダンやミニバンを数多く見ることができたものです。
当時は、迫力のある重低音や刺激的なデザインが重要視された時代。現在と比べて、スポーツ(社外)マフラーへの規制も緩く、跳ね上げ系のほかにもスポーツカーでは砲弾型テールが人気を集めました。
いまでは考えられないような音量や迫力のデザイン。当時は、「スポーツマフラー」の醍醐味を存分に楽しめたものでした。ちなみに前述の砲弾型では、テールエンドに差し込むと音量を静かにできる”インナーサイレンサー”っていうモノがありました。
「オレのマフラーは、オールステンレス製で115φだぜ!!」と、素材や口径のデカさも自慢のネタになったものです。

しかし、2010年からスポーツマフラーに対する規制を強化。
近年の生産車は、加速時の音量規制やアールを帯びたテールエンドの採用など、厳しい制約を受けることになったのです。

トンネルに入ればアクセルをベタ踏み。家の近くでサイレンサーを取り付けて静かに帰る…。
そんな微笑ましい(!?)光景を随分と見かけなくなりましたね。

オシマイ

[イラスト:自由絵師本舗・秋田昌宏]

 

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