スピード違反を取り締まるのが「オービス」
「Nシステム」はナンバー読み取り専用機
道路にあるカメラは、通り抜けるクルマを監視しているのはご存じの通り。
あちこちに存在するなかでも我々ドライバーに関係するのが、『オービス』と『Nシステム』だ。前者の『オービス』は「自動速度違反取締装置」のこと。通過した車両が制限速度を超過した場合、写真を撮って記録するというもの。
写真からナンバーを割り出し、呼び出しが後日来て、出頭したところでキップを切られる。気になるのは、何キロオーバーで光るのかってこと。
そこそこのスピードで通り抜けたときは、「もしかしたら光っていたかも」と心配になることも。確実なことはいえないが、これまでの経験などからすると”赤キップ”になる速度が目安だ。警察もひまではないというか、人手不足なので青キップ程度の違反者を呼び出す余裕がないのが現実である。
オービスが光る超過スピードの目安は!?
オービスが光る速度は、一般道で30km/h以上、高速道路で40km/h以上が目安。道路によって異なるが、どちらも6点減点以上となり、つまり一発免停に加えて刑事処分扱いとなる。
反則金というカタチではなく裁判を受けて罰金となってしまう。納める金額は、5万円以上になるだろう。なお、自宅に通知が届けられるのは、オービスを光らせてから10日〜1ヶ月程度と言われている。
ちなみに、「光った気がする」というのは、だいたいの場合は光っていないことが多い。光らせたことがある方ならわかるだろうが、”パチン”といった感じで結構な明るさとなる。夜間は、目の前が真っ赤になるほどで、確実にわかるレベルだ。
あと「光った気がする」は、Nシステムに内蔵する赤外線ランプも原因かもしれない。
電波を発しないLHシステムは
レーダー探知機が反応しない
種類についてはいくつかあって、昔ながらのタイプが”レーダー式”と”ループコイル式”だ。
縦長なボックス形状で、路肩に設置しているので発見しやすいだろう。これらの旧式はフィルムを使っているので、現在は稼働していないことも多いそうだ(撤去しないのは抑止力のため)。
もちろん安全運転が基本だが、LHシステム対応のGPS搭載レーダー探知機を購入したい。
ちなみに撮影ポイントには車線中央の路面に白線が敷かれている(下の写真で微かに写っている手前の白線)。
オービスとNシステムの見分け方とは!?
もうひとつオービスと間違えやすいのが、Nシステム。
こちらは速度ではなく、単純に通過するクルマのナンバープレートを次々と読み取って記録している。名のとおり、”N”はナンバーの意味だ。
主な目的は、事件性がある案件の捜査や盗難車など、追跡されている車両のナンバーを読み取るため。取得したデータは、一定期間でデータは消去されると噂されたが、実際は長期間保存されていることが犯罪報道などからわかっている。
Nシステムは各車線上にカメラが設置されているので、オービスと間違えやすく、慣れない人はブレーキを踏んでしまうこともあるだろう。
見分け方としてはオービスは設置場所の手前に、警告のための看板が設置されることが多い(高速道路では2カ所/下記写真参照)。逆にNシステムについては看板はないので判別できるハズ。
また、Nシステムは、走行車線だけでなく路側帯を通過する全車線をカバー(3車線ならばカメラ4つ)する。
一方、オービスは追い越し車線だけを狙っていたり、ひとつの筐体にカメラがふたつ入っていたりと、かなり変則的だ。
看板を見落としていたり、どうしてもオービスかNシステムか判断できないときは、路面の白線をチェック! 前述したようにオービスには撮影ポイントとなる車線中央の路面に白いラインが敷かれているが、Nシステムにはない。
新進気鋭な移動オービスが登場!! コンパクトで路肩に設置
そして今、一番恐れられているのが移動オービス。以前からワンボックスカーの荷台にカメラを積んだタイプはあったが、最近のはかなりコンパクトになっている。
小型固定式と呼ばれる新型小型オービスは、路肩に設置が可能なところに2016年から導入されている。
ネズミ獲り(レーダーや光電管による速度違反取り締まり)に近いが、無人で記録しまくるので、非常に怖い存在だ。設置場所も路地などだったりするからなおさらだ。
いずれにしろ、転ばぬ先の杖となるのがレーダー探知機だ。少し触れたように、電波だけで探知するタイプでは今やダメ。GPS搭載がマストで、さらにいうと、SDカードなどを使ってオービスの設置ポイントが更新ができるタイプがいいだろう。まぁ、一番の対策はスピードを出さないことだが……。