シートやダッシュボードでモコモコ!!
90年代の内装マストアイテムだった
セダンや4ドアハードトップが流行した1980〜’90年代初頭。当時のセドリック、クラウン、マークIIといった「ハイソカー」のシートといえば、ワインレッドやブルーなど、ナウい色合いが採用されてました。
バブルの影響なのか、シートデザインも応接室にあるソファーのような…。ちょいとテカリのあるモケット素材など、まさに”昭和の豪華絢爛”だったのです。バブリーな内装は、お父さん世代には懐かしく、若者には斬新に映るでしょう。
そんな当時からしばらくして、流行した内装カスタムといえば、これまたバブリーな『ムートンカバー』。
羊の毛皮を使ったムートンは、見た目もゴージャス。毛皮がモテはやされた時代でもあり、”豪華絢爛”をさらに盛り立てるにはマストアイテムだったんですね。そんなムートンは、シートカバーやフロアマット、ダッシュボードマットで恰好の素材となったのです。
このムートン。幅広い車種で見かけられたが、なかでも支持されていたのが、VIPセダン乗り。
セカハン(セカンドバック)を脇に抱え、颯爽と愛車に乗り込む…。そういえば、ドアを開けた際に目に飛び込んでくる”土足厳禁”の文字も印象的でした。助手席の足元には、靴を置くためのトレーを設置し、フロアマットやシートを汚さないように徹底したものです。
ちなみに、いま密かに再ブームを迎えつつあるとか。冬場は暖かいし、いまのクルマに取り付ければハイソーカー的なクッションも得られる。
まっ、人生イロイロ、クルマもイロイロだけど、当時のインテリアはモコモコが良かったのでございます。
オシマイ
(イラスト:自由絵師本舗・秋田昌宏)
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