立体的なデザインを細部まで表現
最新のエアロパーツ開発に迫る!!
クルマのカスタマイズに欠かせないエアロパーツ。
一般的には、発泡ウレタンやクレイ(粘土)で実物大の試作形を製作。
そこからマスター型(クレイから型どって作られた状態)を完成させて、製品を量産化するという工程だ。
いま、エアロパーツの開発で注目されているのが“3Dプリンター”を使用したもの。
小物ならば理解できるけど、どうやって大型のエアロパーツ生産に利用されているのだろうか。その開発現場に迫ってみた。
現場となったのは、KカーからセダンやSUVまで幅広い国産車だけでなく、近年ではインポートカーをも手がけるエアロパーツメーカー「エムズスピード」。
高級かつエレガントなデザイン性は高い評価を受けるが、その製作はパソコンを使って3D‐CADで設計し、3Dプリンターで出力するという最新のデジタル方式を採用している。
この方式の優れている点は、開発スピードに優れること。
モデラーが実物大の試作品を製作するには相当の時間がかかるが、設計図に基づき3D-CADで具現化するだけ。3Dの立体画像なので四方からチェックでき、変更点があればパソコンで細部を修正。設計図ができ上がれば、そのデータを3Dプリンターで出力すればマスター型の元となる試作品が完成するわけだ。
また、モデラーが嫌がるような複雑なデザインにも対応。複雑なアールなどの造形を細部まで表現することも可能だという。というわけで、実際に工程を追ってみよう。
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