電気信号は必ずヒューズボックスを通過
導通アップで信号の精度が向上する
実際、このR32型スカイラインGT-Rもエンジンオーバーホール時に25年間使い続けてきたエンジンハーネスを緑整備センター製(下の写真)に交換。ハーネス類は、可動部分ではないので交換するという感じはしないが、見た目以上に内部は経年劣化や焼け(電気が通るから)などで、電気の通りが悪くなっているのだ。
そんな状態では、いくらエンジンを精密に組み上げてもその実力を発揮することはできない。
それほど重要な電装系だが、さまざまな電気は必ずといっていいほどヒューズボックスを通過している。つまり、ハーネス類をいくら新調してもヒューズの性能が悪ければ、電気は劣化してしまうのだ。
とくに長年使用しているヒューズは、たとえ切れていなくても焼けなどの劣化は確実に進行している。
「サウンドクオリティーアイ」のヒューズ『EXC-HG-FUSE』は、「クライオ」という特殊処理が施されている。
「クライオ」処理を超カンタンに説明すると金属を冷却することで原子がキチンと整列して、電気信号の流れをスムースにすること。ちなみにクライオとはギリシャ語で「深冷」という意味である。
世の中には、同じように冷却処理を施したヒューズなどが存在するが、サウンドクオリティーアイの『EXC-HG-FUSE』が他メーカーと大きく異なるのが、その製法だ。
一般的な冷却したヒューズは、液体窒素に投入して一気に冷却(液浸法)する。金属は、冷やすことで組織内に存在する不純物を純物に変化させることはできるが、急激に温度を変化させると、その効果は薄い。
サウンドクオリティーアイでは、液体窒素をガス化する雰囲気法を採用。冷却から沈静行程(原子移動を行わせる)、除冷までの24時間の全行程をコンピュータで徹底して温度管理を行っている。
これを同社では『エクセレントクライオ処理』と呼び、他のクライオ処理をした製品より圧倒的な性能を発揮できるという。
『エクセレントクライオ処理』の具体的な性能とは、
- 電気の流れが大幅に改善される
- 電気信号のレスポンス向上
- 細かな信号の変化にも追従
- 錆に強くなる
といったことがあげられる。