サイトアイコン AUTO MESSE WEB(オートメッセウェブ)

懐かしく新しい! 「ダサかっこいい」復刻ホイールのススメ

往年の名作が復活ラッシュ!!
いまのクルマに履くべき”古き良き”5本

ホイールといえば、スポーク、ディッシュ、フィン、メッシュの4パターンを基本に、デザインも多種多様。そして近年では、このアフター系ホイールの一部新作に異変が起こっている。”名作の復活”。
「フォーミュラメッシュ」、「エクィップ」、「シェブロンレーシング」……、これらの名前を聞いて懐かしいと感じた人も多いはず。そう、これらのクラシックモデルが相次いで蘇っているのだ。

*掲載サイトによっては画像などが正しく表示されないことがります。その際は本サイト(http://www.automesseweb.jp)をご覧ください。

【SSR フォーミュラメッシュ】

デビューは1981年。そこから20年間、チューニングシーンの最前線で活躍し続けた「SSR」の銘機、『フォーミュラメッシュ』が復活したのは2014年。
目の細やかなメッシュデザイン、センターに大きく刻まれた星形シルエット、当時のままのディスク表面処理、そして存在感を発揮する段リム……。当時を知るベテランには懐かしく、絶盤以後にカスタムをはじめた人にとっては新鮮なクラシカルデザインに映る。
10余年の時を経て復活したホイールが放つオーラは、クルマのムードを一変させるほど強烈だ。

「スピードスター」シリーズにラインアップされるマークI、II、IIIに続くクラシックモデルは、イマドキのデザインチューニングはもちろん、切削などの現代的な表面処理さえを拒み、当時の意匠のままに復刻された。
開発者に聞けば、「ターゲットは流行りのネオクラやスタンス系向けではなく、あくまで近年のクルマたち。見た目はフォーミュラメッシュそのものですが、細かい仕様は最新スペックへと進化。サイズもの軽自動車向けの16インチだけでなく、セダンやSUVに対応のする19インチも新設しました」。
ただノスタルジーを喚起するだけのリバイバルではない。現代のクルマに履かせてこそカッコイイ、そう判断したからこその復刻なのである。

その再現ぶりは、オリジナルを知るベテランユーザーほど驚くはず。
例えば、ディスク中央部で存在感を示す星形造形や細かな交点で描いたメッシュスポーク、ピアスボルトや段リムの存在。表面処理も当時の開発スタッフから得た情報を元にザラザラ感を再現し、センターキャップのラベルにいたるまで再現させた。

オリジナルモデルを知るスタッフまで集結させ、作り上げたこそ発せられる“本物感”。
最新車種の雰囲気さえガラリと変えてしまう圧倒的なパワーは、当時を知らないユーザーを含めたカスタムシーンを激しく刺激するだろう。
狙いは、”ダサかっこいい”のド真ん中。最新のデザインホイールには発せられないオーラや強烈なインパクトこそ、復刻モデルの魅力だと思う。

【エクイップ40】

ホイールメーカー「ワーク」。往年のファンは必ず知っている名作といえば、ワークの記念すべきファーストモデル「エクイップ」だ。
その誕生は1977年8月のことである。
そして2017年、伝説となった4本スポークモデルが復刻された。
じつは「ワーク」にとって、今年は創立40周年というめでたい年。その名も『エクイップ40』に改名され、現代の息吹を吹き混んだオールドニュースタイルを蘇らせたのである。

手裏剣と呼ばれた4本スポークの「エクイップ」では3代目となる。初代は1ピース構造だったが、翌年にはリムが光輝くホイールを創りたいという思いから、2代目は3ピース構造を採用。この『エクイップ40』でも2代目と同じ3ピース構造が採用された。
サイズは15インチのみという割り切った設定。ターゲットは旧車なのだが、90’〜00’年代のスポーツカーでノスタルジックな足元を飾ってみても面白そうだ。

アイコンとなる4本スポークなどを踏襲しつつ、設計や色味には現代要素をプラス。
マット系で仕上げたレトロな風合いを放つ2色。このカラー設定もマニア心をくすぐるものだ。

 

【エンケイ92】

’80年代に一斉を風靡した「ENKEI メッシュ4」のデザインを、最新鋭の”MATプロセス製法”によって復刻。
最大の特徴とも言えるファインメッシュだけでなく、センターキャップにも当時のブランドロゴを再現させた。
それが『エンケイ92』なのである。

見るからにクラシカルなデザイン。
しかし、この普遍的なオーラは旧車だけではもったいない。SUVやセダンといった現代のカスタム車両との相性もバツグンなのだが、現在は15インチのみしか設定されていない(復刻時は20インチも設定)。
ぜひとも、大口径サイズの再設定に期待したい。

カラーバリエーションは、ゴールド、シルバー、ブラックを設定。
個人的には、この古臭さをあえて主張すべくシルバーをオススメしたい。

【H Forty】

かつて彗星のごとくシーンに登場し、アメリカンブームに火を点けた伝説的な名作「ヘッド40」。
40本のワイヤーを連ねたような革新的意匠は当時でも斬新で、トレンドに敏感なユーザーから支持を受けた。そんな「ヘッド40」が発売から22年。2017年、現代的に生まれ変わったのが『HForty(エッチフォーティ』である。
まずは、原型となった「ヘッド40」がコチラ。

当時はマルチピース構造だったものをモノブロック(1ピース構造)へ。円柱形状だったセンターキャップは、品のあるカバータイプへと変更された。
象徴的なフィンは継承されたが、先端はフレアさせ、リムへななめ方向で接続させることで回転感を持たせるなど、現代的にリファインされている。

スポーク本数も当時と変わらない40本。
アメリカン全盛な当時、色味はお約束のクロームだったが、車種やスタイルを問わないブラックポリッシュが採用された。上品で、フィン形状も映える色目である。

16〜20インチと幅広く、比較的イージーに履きこなせるサイズが用意されているのも魅力。
アメリカンの象徴だったが、ネオクラシック感や独創感が強められただけに、足元のみの一点でも勝負できそう。このクラシカルかつ斬新な『HForty』、現代の車種でこそ映える。

【シェブロンレーシング M1N】

20年前に生産終了となった秀作「シェブロンレーシング・メッシュ」。この往年の作品も今秋に復活を遂げる。
じつは、今年の東京オートサロンで復刻モデル(下のVWゴルフ装着)を100本限定でリリースしていたが、思いもよらぬ反響だっため量産型としてリボーンされるのだ。いわば、復刻モデルのリニューアルバージョン。
この新生シェブロンレーシングを手がけるのは、3ピース専門のホイールメーカー「スーパースター」である。

2017年9月、量産モデルとして復刻するのが『シェブロンレーシング M1N』。
「シェブロンレーシングメッシュ」のセンターカバーデザインから、装いも新たにディスクから突出しないオープンナットデザインを採用。アウターリムにピアスボルトが隣接したアンダーヘッド工法(16インチ)となり、25年前の雰囲気はそのまま継承される予定。

当然ながら構造は3ピース。リバースリムの15インチと、ノーマルリムの16インチを設定予定とのこと。
今後、「シェブロンレーシング」は小径サイズを中心にシリーズ化するという話も聞いている。まだまだクラシカルな復刻系ブームは続きそうな予感だ。

デザインだけでなく、カラーやフィニッシュなど、大きく進化を遂げたアフター系ホイール。
最新には最先端なりのオーラを放つが、復刻モデルは長年が過ぎても色褪せない魅力が宿っているのだと思う。そして、普遍的なデザインだからこそ飽きる心配もなく、時代に左右されないこともないのだ。
ありきたりな新しさでは満足できない。そんなツウな人に、復刻モデルを選んで欲しい。

まったく関係ないハナシだが、自動車にも「古き良き」デザインをした新型車があっていいと思う。古い車に課税するのも納得できないハナシだが、せめて当時の意匠を復刻させた”名車”を発売してほしいものだ。

(ちんサブ)

モバイルバージョンを終了