WRCにおける勝利のために
進化を続けた4G63エンジン
第1世代から第3世代までのパワーユニットは名機「4G63型」エンジン。エボXでオールアルミブロック4B11型エンジンを搭載する。
「4G63型」エンジンは、E39型ギャランVR-4がWRC(ワールドラリーチャンピオンシップ)に参戦することを目的に開発され、ランサー・エボリューションが引き継ぎWRCのベースマシンもスイッチした。
また、エボI〜IIIまではエンジンが助手席側に搭載されていたが、エボIVから運転席側と搭載方向を左右反転させた。オイルキャップの位置からも、反転させたことがわかる(向かってキャップが右側にあるのがエボI〜III、左にあるのがエボIV以降)。
「ランエボが搭載する4G63型は、タフなエンジンです。チューニングしても壊れにくいし、タービンがエンジン前方にあり、ボンネットダクトからエンジンルームの熱が逃げるので耐久性は高いですね。チューニングベースなら、ランエボXのアルミブロックエンジンより優れているくらいです」というのは、Kansaiサービスの向井代表。
向井代表によると、4G63型エンジンは、代を重ねるごとに確実に進化を遂げているという。その完成型とも言えるのがエボIXで採用されたMIVEC(可変バルブシステム)だという。
「4G63型エンジンは、もともとがロングストロークタイプでトルクが太いのですが、MIVECが付いてさらにトルクバンドの広い特性になっています」と向井代表。