筋肉質なコンパクトボディは
ローダウンで美しいマッチョを描け
クルマ好きならば、愛車を探す時は最高に幸せな時間。どうイジろうか、どんなパーツを買おうか、などカスタムまでを考えると妄想は膨らむばかり。
そんなベース車選びは、順当にいけばカスタムパーツが豊富な人気車種が候補となりがち。しかし、あえて逆手にとった”マイナー車”はいかがでしょうか。豊富なカスタムパーツに迷う必要もなく、ライバルが少ないからこそ少しのアレンジで街中でも輝きやすいと思うのです。
さて、ワタクシ”ちんサブ”がオススメするマイナー車選び。前回の「アコードツアラー」編に引き続き、今回はミドルセダン『キザシ』をクローズアップしてみました。
スズキの「キザシ」がデビューしたのは、2009年のこと。米国では、ライバル車としてVWパサートや前回に紹介したアキュラTSX(日本名:アコードツアラー)をライバルに想定。スズキにおいて最高峰に位置するモデルでしたが、販売不振もあって2016年に販売終了となってしまいました。
直列4気筒 2.4リッターを搭載。1.5トンのボディとCVTの組み合わせは、決して速くはないものの乗り味はスポーティだったようです。
そして、なんといってもアスリートのようなフォルムが魅力。全長4,650mmに対して全幅は1,820mmと堂々とした風格の持ち主は、全体のカタマリ感やプリッとしたヒップラインがじつにセクシーなのではないでしょうか。
さて、キザシのカスタム&チューニング。じつは国内よりも海外の方が積極的。
例えば、米国法人のアメリカン・スズキモーターでは、ターボ化して最大300psまでパワーを引き上げたチューニングカー「キザシ・エイペックスコンセプト」を提案。日本にはない6MTをベースに、2011年のNY国際オートショーで発表しました。
スーパーバイク”SUZUKI GSX-R”をモチーフとしたデカールや、19インチのアルミホイールなど、スポーティにキメたサンプルの1台。いかにもアメリカンな感じのキザシもカッコいいですね。
ここ日本ではマイナー車ゆえ、海外ではそこそこ豊富なエアロパーツも国内ではほぼ皆無。
イジるとすれば、やはり足回りを軸としたローダウンカスタムがオススメです。ダウンサスや車高調を設定する国内メーカーは数少ないものの、実現不可能ではありません。あとは、お決まりのホイールをインチアップすれば、その筋肉質な肢体はさらに引き立ちます。
8年近くも販売されていたにも関わらず、総販売台数3500台にも満たないと言われるキザシ。今年6月だけでプリウスが約1.8万台も売れたことに比べれば、いかに希少車であるかわかるはずです。
ちなみにキザシを有名にしたのは、全国に900台近くが配備されているという覆面パトカーの存在。
じつに総登録台数の約1/4が覆面パトという、知っている人から見れば”覆面”になりきれていないハナシもあります。フォグランプ非装着で前席2名乗車ならば、かなりの高確率で捜査車両と判断していいでしょう。
さて、気になる中古車相場は100〜200万。食指が動いたアナタ(人とは被りたくない)は買いではないでしょうか。
(レポート:ちんサブ)