アメリカンな外装と純和風な内装の
ミスマッチが面白いUSミニバン
さわやかな秋晴れの中、アメリカンなクルマが集結したカーイベント「スーパーアメリカンフェスティバル」(10月1日、静岡県・富士スピードウェイ)。
当日行われた様々なイベントの中で、注目を集めていたのが、マッスルカーに巨大SUV、ビンテージカーにピックアップトラックなど、当日はいろんなタイプのクルマがずらりと勢揃いした。
このカラーリング、デザイン、そしてビンテージアメ車の巨大なボディは圧巻。
省エネがいっさい感じられない、今とは逆行するクルマだが古き良きアメリカがこのクルマから感じ取ることができる。
こちらは現代を感じさせるピックアップトラック。アメリカはなぜだがこのピックアップがよく似合う。
それらの中で、一際異色を放っていたのがこのシボレー・アストロだ。
全長約4.8mのエクステリアには、ゴールドに塗られたフロントグリルやカバー付きヘッドライトなどを装備。外観だけみれば、このイベントにとてもマッチした1台だと言えるだろう。
ところが! 内装を見てみると……一変して和風の装いに。
木板を貼り合わせた壁に、ウインドウには障子なども装備するなど、脱定番な組み合わせは脱帽ものだ。
畳が敷かれたフロア中央にはど〜んと囲炉裏と座布団。並べてある「諭吉さん」も、和のテイストを盛り上げている。
和文が入った生地を張ったルーフにも障子。また、なまはげ(?)のお面、ひょうたんなどもセットする。
運転席との仕切り窓は、凝ったデザインの木製引き戸に。番傘や扇子など、小道具も満載。
車内というよりも、まるで時代劇のセットのような感覚だった。
観音開きのリアゲート裏側も、木板や障子を施工。シボレーのブランドマークも木製という芸の細かさ。
アメリカンな巨大ミニバンに、日本人としてのアイデンティティを盛り込んだこのアストロは、ある意味斬新。
アメリカ人にも大受けしそうな斬新カスタムだった。
(レポート&撮影:平塚直樹)