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ニッサン・スカイライン歴代11モデルの軌跡 〜日産ヘリテージコレクション〜

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スカイラインのすべてがわかる
初代からR32まで完全網羅

約300台もの車両展示にくわえ、日産の歴史を目の当たりにすることができる「日産ヘリテージコレクション」が、座間事業所内において開設されている。
ここには、古くは1930年代の生産車からモータースポーツで活躍した車両まで、幅広いクルマを展示。日産の歴史を知るには最適なコレクションホールになっている。
さて、前回は「日産自動車の歴史と1950年代までの車両」について解説したが、今回は『スカイライン』をピックアップし、歴代の性能とコンセプトなどを紹介しよう。

 

主力モデルからスカイラインの歴史を振り返る

【スカイラインデラックス】

名車スカイラインが初めて産声をあげたのは、1957年4月。プリンスセダンの後継者として開発が行われ、アメリカ車風のテールフィン、ボディサイドにはクロームメッキなどを採用し、華やかさを押し出したスタイリングで話題となった。
搭載されたエンジンは、60馬力を絞り出すGA30型・直列4気筒OHVで、排気量は1484cc。最高速度125kn/hをマークし、性能の高さをアピールした。革新的なメカニズムを採用するスカイラインは、2スピードワイパーやド・ディオン式のリアサスペンションシステムを採用する。

日産ヘリテージコレクション、スカイライン
●年式:1957年 ●型式:ALSID-1 ●全長:4,280mm ●全幅:1,675mm ●全高:1,535mm ●ホイールベース:2,535mm ●トレッド(前/後):1,340/1,380mm ●車両重量:1,310kg ●エンジン:GA30(直4・OHV) 1,484cc ●最高出力:44kW(60ps)/4,400rpm ●最大トルク:105N・m(10.75kgm)/3,200rpm ●サスペンション(前/後):ダブルウィシュボーン/ド・ディオン・アクスル ●ブレーキ(前/後):ドラム/ドラム ●タイヤ:6.40-14-4PR

 

【スカイライン2000GT】

1964年に発売されたスカイラインGTのパワーアップバージョンとして1965年に登場したスカイライン2000GT。ウェバーキャブを3連装し、最高出力125psをマークし、180km/hの最高速度をマーク。
グランドツーリングカーの称号にふさわしいスペックを持ち合わせていた。シャシーは強化され、ブレーキもディスクブレーキに変更、スタビライザーを前後に装着し、トランスミッションはシンクロ化を施している。
「羊の皮を着た狼」という名文句をカタログに記していた。

日産ヘリテージコレクション、スカイライン
●年式:1965年 ●型式:S54B-2 ●全長:4,255mm ●全幅:1,495mm ●全高:1,410mm ●ホイールベース:2,590mm ●トレッド(前/後):1,265/1,255mm ●車両重量:1,070kg ●エンジン:G7型 (直6・OHC、ウェーバー40DCOE3連) 1,988cc ●最高出力:92kW(125ps)/5,600rpm ●最大トルク:167N・m(17.0kgm)/4,400rpm ●サスペンション(前/後):ダブルウィッシュボーン/リーフリジッドトルクロッド付 ●ブレーキ(前/後):ディスク/ドラム ●:タイヤ5.60-13 6PR

 

【スカイライン2000GT-R】

打倒ポルシェを旗印に開発されたプロトタイプレーシングカー「R380」の血統を受け継ぐスカイライン2000GT-R。
ツーリングカーレースで戦うために生まれたこのGT-Rは、R380用エンジンを市販車用に再設計したS20型エンジンが搭載され、量産車世界初となる4バルブDOHC機構が採用されており、最高出力160ps、最大トルク18kgmというパワーを発揮。
発売から3ヶ月後には JAFグランプリに出場し、デビューウイン。その後も連勝を続け、49連勝、通算52勝をあげている。

日産ヘリテージコレクション、スカイライン
●年式:1969年 ●型式:PGC10 ●全長:4,395mm ●全幅:1,610mm ●全高:1,385mm ●ホイールベース:2,640mm ●トレッド(前/後):1,370/1,365mm ●車両重量:1,120kg ●エンジン:S20型 (直6・DOHC、4バルブ) 1,989cc ●最高出力:118kW(160ps)/7,000rpm ●最大トルク:177N・m(18.0kgm)/7,000rpm ●サスペンション(前/後):ストラット/セミトレーリングアーム ●ブレーキ(前/後):ディスク/ドラム ●:タイヤ6.45H-14-4PR

 

【スカイライン2000GT-R 1969JAFグランプリ優勝車仕様】

日産ヘリテージコレクション、スカイライン
●年式:1969年 ●型式:PGC10 ●全長:4,395mm ●全幅:1,610mm ●全高:1,385mm ●ホイールベース:2,640mm ●トレッド(前/後):1,370/1,365mm ●車両重量:980kg ●エンジン:S20型 (直6・DOHC、4バルブ) 1,989cc ●最高出力:154kW(210ps)/8,000rpm ●最大トルク:196N・m(20.0kgm)/6,000rpm ●サスペンション(前/後):ストラット/セミトレーリングアーム ●ブレーキ(前/後):ディスク/ドラム ●:タイヤ475-10.00-14/475-11.30-14

 

【スカイライン2000GT-R】

4代目スカイラインとなった「ケンメリ」。ケンとメリーのスカイラインというCMからこの愛称がつき、市販車両の2000GTは人気モデルとして君臨した。
そのハイパワースペックバージョン、ツーリングカーレースへの参戦を視野にいれ開発されたのがこの2代目GT-R。しかし、レースへの参加が行われず、市販車としての販売も発売から4ヶ月で打ち切られ、200台足らずの生産となり幻のGT-Rと呼ばれている。
先代のGT-R(通称ハコスカ)より進化した機能は、4輪ディスクブレーキ採用や、吸気エアダクトの装着など明らかにグレードアップした性能が与えられた。
エクステリアデザインも、メッシュタイプのフロントグリルの採用、オーバーフェンダー、リアスポイラーが標準装備されるなど、”R”はハイスペックモデルの証として広く認知されるようになる。

日産ヘリテージコレクション、スカイライン
●年式:1973年 ●型式:KPGC110 ●全長:4,460mm ●全幅:1,695mm ●全高:1,380mm ●ホイールベース:2,610mm ●トレッド(前/後):1,395/1,375mm ●車両重量:1,145kg ●エンジン:S20型 (直6・DOHC) 1,989cc ●最高出力:118kW(160ps)/7,000rpm ●最大トルク:177N・m(18.0kgm)/5,600rpm ●サスペンション(前/後):ストラット/セミトレーリングアーム ●ブレーキ(前/後):ディスク/ディスク ●:タイヤ:175HR-14

 

【スカイライン2000GT-R レーシングコンセプト】日産ヘリテージコレクション、スカイライン

1972年の東京モーターショーに出展された「スカイライン2000GT-R レーシングコンセプト」。実戦投入されることはなかったが、強烈なインパクトを与えた。

【スカイライン2000GT-E-L】

1977年に発売された5代目スカイラインは、4代目「ケンメリ」の後期モデルから厳しくなった排気ガス規制をクリアするためにキャブレターからインジェクションへと変更したL20E型エンジンを搭載、型式はC210(翌年発売されたのはC211型)型へと変更された。
「ハコスカ」「ケンメリ」と歴代スカイラインが愛称で呼ばれていたこともあり、この5代目には広告キャンペーンの「SKYLINE JAPAN」からとった「ジャパン」の愛称がつけられている。
このジャパンからはリモートコントロールフェンダーミラーやヘッドランプクリーナー、オーバーヘッドコンソールなど先進的な装備が採用されている。

日産ヘリテージコレクション、スカイライン
●年式:1979年 ●型式:HGC211 ●全長:4,600mm ●全幅:1,625mm ●全高:1,390mm ●ホイールベース:2,615mm ●トレッド(前/後):1,370/1,350mm ●車両重量:1,190kg ●エンジン:L20E型 (直6・SOHC) 1,998cc ●最高出力:96kW(130ps)/6,000rpm ●最大トルク:167N・m(17.0kgm)/4,000rpm ●サスペンション(前/後):ストラット/セミトレーリングアーム ●ブレーキ(前/後):ディスク/ドラム ●:タイヤ:185-70HR-14

 

【スカイラインH/T2000ターボGT-E・S】

6代目となるスカイラインは、R30型と型式が変更され、それが現在へと受け継がれている。1981年に発売された6代目スカイラインは、俳優ポール・ニューマンをイメージキャラクターに起用し、人気モデルへとなった。
エンジンはターボの先駆けとなった日産が作り出したL20ET型を搭載。最高出力145psをマークし、減衰力調整式ショックアブソーバーを量産車世界初で採用するなど話題性の高いクルマとなった。

日産ヘリテイジコレクション
●年式:1981年 ●型式:KHR30 ●全長:4,595mm ●全幅:1,665mm ●全高:1,360mm ●ホイールベース:2,615mm ●トレッド(前/後):1,410/1,400mm ●車両重量:1,160kg ●エンジン:L20ET型 (直6・OHC ターボ) 1,998cc ●最高出力:107kW(145ps)/5,600rpm ●最大トルク:206N・m(21.0kgm)/3,200rpm ●サスペンション(前/後):ストラット/セミトレーリングアーム(アジャスタブルショックアブソーバー) ●ブレーキ(前/後):ベンチレーテッドディスク/ディスク ●タイヤ:195-70-HR14(ミシュラン)

 

【スカイライン2000ターボインタークーラーRS・X】

1985年まで生産された6代目R30型スカイライン。1983年にマイナーチェンジをうけ、そのフォルムから「鉄仮面」という愛称で親しまれた。
RS系はマイナー前からFJ20ET型を搭載したターボRSがデビューし、このモデルはマイナーチェンジ後のRS・Xだ。
205psをマークするFJ20型ユニットは、4気筒ながらツインカムエンジンの復活で、走りのスカイラインのイメージが再浮上。
このRS・Xは装備の面でも充実し、8ウェイ電動マルチバケットシートやパワーステアリング、パワーウインドーなどを装備している。

日産ヘリテイジコレクション
●年式:1984年 ●型式:DR30 ●全長:4,620mm ●全幅:1,675mm ●全高:1,385mm ●ホイールベース:2,615mm ●トレッド(前/後):1,420/1,410mm ●車両重量:1,235kg ●エンジン:FJ20ET型 (直4・DOHC) 1,990cc ●最高出力:150kW(205ps)/6,400rpm ●最大トルク:245N・m(25.0kgm)/4,400rpm ●サスペンション(前/後):ストラット/セミトレーリングアーム ●ブレーキ(前/後):ベンチレーテッドディスク/ディスク ●タイヤ:205-60-R15 89H

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