各種走行データまで取得できる
GRMN直系の演出は実現となるか
東京モーターショー2017の「トヨタ」ブースでは、「ヴィッツGRMN」が展示されている。
この車両自体は、既に発表済みのモデルなのだが、装着されているナビに注目した。『GR NAVI』と会場で呼ばれていたが、まだ正式な名前は決まっていないようだ。
「ヴィッツGRMN」のエンジンをスタートさせるとナビ画面に”GR”のロゴが浮き出る演出。メインメニューには、通常のカーナビゲーションに必要な操作ボタンのほかに、メーターやラップタイマー、ラリータイマーという項目が存在している。
メーターボタンをセレクトすると写真のような三連メーター画面に切り替え。
取材時はスピードや水温、Gセンサーが選ばれていたが、車両のCAN信号を読み取ってメーター化しているものなので、さまざまな情報を映し出すことができるという。現在どの項目をメーター化するかは検討段階とのことだ。
また、全国主要な国際サーキットやミニサーキットのコース情報を取得。
コースを選んで走行すれば、走行スピードをリアルタイムで見ることができるうえ、GPS信号をキャッチして、データロガーのように使うことができるという。
ラリータイマーというのは、ラリー走行する上でのストップウォッチのように使用できる機能。いずれにしてもモータースポーツに特化したナビといえそうだ。
トヨタ自動車は、「デンソー」とコラボして86 Racingで『CAN-Gateway ECU』という走行データ(アクセルペダルストローク、ステアリング回転角、ブレーキ、シフト、エンジン回転数など)を抽出。家庭用ゲーム機『PlayStation3専用ソフト・グランツーリスモ5』にて、バーチャルなテクニックをゲーム上で再現するという取り組みを行っていた。
このGR NAVI(PROTOTYPE)は、その延長線上にあるように思える。
「GAZOO Racing Company GR」開発部ZRの佐々木良典さんは「現在最終的な調整を行っているところです。来春ぐらいまでには実現できるようにしたいですね」とのこと。
どうやらヴィッツと86に対応するモデルからオプションパーツとして展開しそうな予感。「GRMN」らしいオモシロイ装備となりそうだ。