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【東京モーターショー】もはやクルマじゃない? 全身エアバッグで車体ごと守る”もこもこ”モビリティ

2030年の自動運転時代を想定した
小型乗用車「Flesby(フレスビー)II」に迫る!

世界18カ国・67のグループ会社を持つトヨタ自動車グループのメーカー「豊田合成」は、エアバッグを中心としたゴム・樹脂の高分子技術とLED関連を開発する企業だ。
前回の東京モーターショー2015では、伸縮性のあるエアバッグ技術を応用して、衝突を検知すると同時にボディを膨らませて衝撃を緩和。ぶつかったクルマ、人、そして自車も守るという近未来の小型モビリティ「Flesby」を展示した。モコモコしたぬいぐるみのようなスタイリングが話題となったが、2017年ではさらに可愛さと安全性を高めた「FlesbyⅡ」に進化しての再登場。いったい、どのように進化したのだろうか?

一見して変わったのと感じるのはそのスタイリング。
2015年度の「Flesby」は車輪がむき出しで、外観からもクルマという印象を感じられたが、今回は前後のホイールもエアバッグ用のパッドで覆われた一体成型のワンモーションフォルムに変更。ボディ全体にエアバッグで覆われる範囲が拡大され、モコモコ感がさらに強調した印象だ。
それ以外の部分は同社のゴムや樹脂で成型。クルマというよりもペットのような雰囲気で、より次世代の乗り物であることが強調されたデザインとなった。また、高速走行時や乗車時には車高が自動的に下がり、空気抵抗の低減や乗降性を向上させるなど、人に優しい設計が施されている。

LEDを用いて安全に関する情報をボディ表面に文字や記号として映し出し、歩行者や周辺のクルマに情報を伝える機能も進化。
従来モデル「Flesby」はエアバッグ内でLEDが点灯するのはドア部分のみで、前後のライトやテールランプにはLEDのバーがむき出しで配置されていた。新型はすべてのLEDがエアバッグ内に内蔵され、視認性と一体感を強調。文字や記号も大きく表示され、視認性も高められている。
この愛くるしいサインは見る人も癒されるはずだ。

さらに、今回は車体だけでなく、新たにコクピットも展示。
”癒し”というコンセプトでデザインされた室内はシートには包まれる安心感を、天井は人の健康状態を完治し、それに合わせたLEDで気持ちの落ち着きを、センシング機能を駆使して大型モニターによるクルマと対話でストレス解消を促進するなど、これまでのクルマの常識を逸脱するヒーリング機能が盛り込まれた。
癒しとクルマ運転は相反するような気がするが、自動運転という観点で見ればなるほど納得である。

「クルマに乗ることで癒される」。まさにこうした新たな流れも近未来の自動車社会を予感させるものだ。まだまだコンセプトの域を超えないが、自動運転に向けて確実に進んでいることを強く実感した。

なお、東京モーターショー・豊田合成のブース(東5号館・E5101)では、各回限定数となるが「FlesbyⅡ」のコクピットライドを実施。未体験の車内空間を感じることができる。

 

豊田合成
http://www.toyoda-gosei.co.jp/

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