たかが43.5ps、されど43.5ps!
400キロ台の車重で操る究極のRRカー?!
11月19日(日)、「お台場旧車天国2017」が東京・お台場で開催された。
会場には、国内外の旧車が約800台集結。そんな中、1970年代に一世を風靡したスーパーカーたちの姿を見ることもできた。
さて、スーパーカーといえば、ミッドシップやリアエンジンというイメージが強いが、国産車にもRR(リアエンジン・リア駆動)のクルマはかつてたくさんあった。
そんな1台がここで紹介する「スズキ・フロンテクーペ」だ。
水冷2ストローク3気筒・360ccエンジンを、コンパクトなボディに搭載したこのモデルは、1972年製。今から約45年前の軽自動車だ。
注目は、排気用のチャンバーで、なんとオーナーが自作で製作。まるで、ひと昔のレース用2ストロークバイクが付けていたような、手作り感満点の手曲げ仕様だ。
HKS製エアインテークなども装備し、最高出力43.5ps/8000rpmを発揮。
たかが、43馬力と思うなかれ。RR駆動や500kgを大きく下回る車重のおかげで、雨の日は余裕でテールスライドするという究極のパワーウエイトレシオを実現しているのだ。
ホイールは、当時もののエンケイ製。サイズは、10インチとじつにかわいい。
コクピットには、MOMO製ステアリングやカーボンパネルに搭載した水温計や電圧計なども装備。
外見はノーマル風だけど、走らせると小粋にカッ飛ぶ”国産スーパーKカー”。
現代のKカースポーツにはない刺激がビンビンに伝わってきた!
(撮影レポート:平塚直樹)