50年の歴史を持つハイエースが
一部改良を受けて12月1日より発売
2004年にデビューしたトヨタの200系ハイエースは、「最後のマイナーチェンジ?」「意匠は変わる?」 など、今回の発表についてさまざまな噂が飛び交った。
しかも、今年はハイエース50周年という節目の年。その気になる改良モデルは、大きな意匠変更はなかったものの、安全面の強化、新ユニットの追加などを受けて発表された。
今回の改良で大きな追加は、衝突回避支援パッケージである「トヨタ・セーフティ・センスパッケージ」が標準装備されたということ。このシステムは、フロントグリルから発信させるミリ波レーダーとフロントガラス上部にセットされた単眼カメラを併用した検知センサーを使用することで、前方の車両や歩行者などを認識し、衝突を回避するというものだ。
実際に危険を察知した場合は、まずは警報ブザーとディスプレイ表示で危険をドライバーに知らせ、ブレーキを踏んだ場合はそのブレーキをアシスト、もし、ブレーキを踏まずにそのまま走行しているとプリクラッシュブレーキが作動し、衝突を回避するというものだ。
また、このパッケージには、ウインカーを出さずに車線からはみ出した場合警報ブザーで知らせる「レーンディパーチャーアラート」や夜間走行時、ハイビームとロービームを自動的に切り変える「オートマッチックハイビーム」もセットされ、より安全にクルマを走らせるための機能が備わることになった。
このセーフティ面に関してはさらにプラス機能が搭載され、滑りやすい路面などを走行した時に発生する横滑りを自動制御するVSC機能(ビークルスタビリティコントロール)や、滑りやすい路面での発進や加速などで駆動輪を制御して直進性を確保するTRC機能(トラクションコントロール)、急な坂道などの発進でクルマがずり落ちることを緩和する「ヒルスタートアシストコントロール」を標準装備した。
ディーゼルエンジンは”1GD-FTV”へと進化
ランドクルーザー・プラドなどに搭載された2.8リッター・4気筒ディーゼルエンジン「1GD-FTV」型ユニットが6速オートマチックとの組み合わせを採用。
コモンレール式燃料噴射システムや空冷式のインタークーラー付きターボチャージャーを採用し、最高出力111KW(151PS)/3,600rpm、最大トルク300N・m(30.6kgf・m)/1,000〜3,400rpmを発揮。低速域から力強い走りをみせるとともに、JC08モード・13.0km/lの好燃費をマークするなどハイパワーと燃費の良さを併せ持ったユニットとなる。
また、排気ガスを浄化するアドブルー(尿素水溶液)を採用することで、NOxを低減。それにより、エコカー減税の免税措置対象車となり、自動車取得税、重量税などが免税(仕様により異なる)される。
今回採用されるディーゼルユニットは、排出ガスクリーンに伴うアドブルーの補充というメンテナンスが必要になるが、ウォッシャー液などを補充するのと同じ感覚で、無くなれば入れるという行為をするだけなので、煩わしさはないと言えるだろう。
モデリスタから遊びを提案するコンプリートカー
「Relaxbase(リラクベース)」を発売
1BOXモデルは仕事で使えるのクルマであると同時に、遊びでも大いに活躍してくれるハイエース。そこで、「モデリスタ」が遊びをテーマにコンプリートしたモデル「Relaxbase(リラクベース)」を製作。
“自由にゆっくりと彩のあるカーライフを楽しんでほしい”というコンセプトとなり、レトロ調な外装を軸に、アメリカ西海岸をイメージさせるようなボディパーツでメイクアップ。
価格は、標準ボディ・スーパーGL TypeⅠ(2000ガソリン2WD)で¥3,338,280〜、TypeⅡが¥3,582,360〜。
[リポート:ハイエーススタイル編集部]