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プロ直伝!! 中古輸入車購入ガイド【BMW3シリーズ(E90編)】

BMW 3シリーズ 中古車 E90 スタディ 選び方

トラブルが少なく完成度も高い
そんな”E90″の賢い選び方とは!?

スタイルアップをする前提であれば中古車という選択肢は大いにアリ。
しっかりと選ばずに買ってしまうと修理代が高く付くこともあるのでしっかりと選ぼう。楽しいスタイルアップライフが送れるよう、BMWに精通するプロショップ「スタディ横浜」に中古車選びの極意を伺った。

「まずお話したいのは、E90はマイナートラブルの少ないクルマだということです」。
今回、BMWのE90型3シリーズのお話をうかがったのは、BMWの個性的なスタイルアップで知られる神奈川のプロショップ”スタディ横浜”。店長の瀬下幸史サンは、E90はまさに選び頃だという。
「それ以前の3シリーズだと、必ずトラブルの出やすい場所がどこかにありました。たとえば、前のE46型では、窓が落ちるとかトランスミッションの耐久性が劣るとか、世代ごとに共通するトラブル例があります。ところが、E90に関してはそういう例が少ない。長く乗ればそれなりのトラブルは出ますけど、エンジンもトランスミッションも強いし、共通した弱点というものがないです。このように、マイナートラブルが少ないので、ランニングコストも低いので、完成度の高いモデルだと思います。もちろん、消耗部品のメンテや、油脂類の定期交換は大前提ですね」。

E90型は、日本では2005年に発売。08年のLCI(マイナーチェンジ)で後期型になり、12年のモデルチェンジまで販売された。つまり前期型は10年選手なのだが、トラブルが少ないならば選択肢が多そうだ。
では、E90は何をポイントに選べばいいのか。中古相場もこなれてきているし、価格と装備の関係が気になるところだが、瀬下サンいわく”後期型の装備の充実度”は見逃せないという。「後期型をおすすめします。当然、中古車の価格も上がりますが、後期型の装備の充実度は、年式による価格差以上の価値がありますね。たとえば後期型では、ヘッドライトとテールのウインカーがLEDに変更され、ヘッドライトもバイキセノンとなり、iDriveも機能アップしてます。最終的には電動パワステや回生ブレーキも標準装備されるので、装備の総額を考えると、新しいほどお買い得なわけです」。

というわけで、エンジンや前後期の違いについて紹介しよう。

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6気筒のパワーを選ぶか、
4気筒の軽さを選ぶか

一方、走りの面では2ℓエンジンのパフォーマンスの高さが印象的だという。E90は、4気筒2ℓの320i、6気筒2.5ℓの323i/325i、6気筒3ℓの330iでスタートし、3ℓターボの335iを追加。後期型では330iが消滅するが、それぞれのエンジンは性能を高めている。
「前後期でモデル名はほとんど変わりませんが、エンジンは性能アップしています。中でも注目なのは2ℓモデル。前期型には”N46B”というエンジン型式で最高出力150psに対して、後期型では156psにアップします。さらに後期型の途中でN43Bに変更され、170psに引き上げられているので十分に速く走れますよね」。
6気筒エンジンのスムースさやパワーは捨てがたい魅力だが、4気筒は軽量さが魅力。その分ハンドリングが軽快だ。また、320iはパワステの重さが指摘されるが、最終型では電動パワステが装備されるし、モデルが新しくなるほど320iの存在が輝いてくるのだ。
ちなみに、BMW3シリーズにはセダンのE90のほかに、豊富なボディバリエーションがあるので紹介しよう。

【E90】

3代目E36型、4代目E46型のヒットを受けて2005年にデビューした5代目E90型3シリーズは、ボディサイズやサスペンションなど大幅に見直され、ひとクラス上のスポーツセダンに仕立てられた。マイナートラブルの少なさも魅力のこのクルマ、最終モデルからも5年経って、価格もこなれ、コンディションのいいクルマが数多く残る今がまさに選びごろ。
スタイルアップのベースとして、長く付き合うにも理想的な一台といえそうだ。
[中古相場 20〜300万円]

 

E90のコンディションを知る、ポイントは!?

「中古車屋で見る場合は、大体の展示車両がキレイに掃除されているので、エンジンルームの汚れなどからコンディションをチェックするのは難しいかもしれません。走行距離はある程度の目安にはなりますが、メンテナンスせず乗りっぱなしできた個体は、たとえ走行距離が少なくても状態がいいとはいえませんね。やはり、整備手帳などが揃っているクルマが安心。目で見て分かるポイントならば、前期型が顕著ですが、経年劣化によるヘッドライトの黄ばみでしょう。クルマの保管場所が屋外だと早く黄ばみますし、年式を考え合わせれば、外装の状態がある程度推測できるでしょう。ステアリングやシートなどの、インテリアの痛みも一応の目安になると思いますよ」。

 

チェックポイント01:ENGINE

エンジンは、2ℓの4気筒DOHC、2.5ℓと3ℓの6気筒DOHCでスタートし、遅れて3ℓの6気筒DOHCツインターボを追加。後期型も基本構成は引き継ぐが、後半に2ℓと3ℓターボが新型に変更。2.5ℓも新型3ℓに置き換えられる。同時期の電動パワステ導入で、オイルポンプが省かれた分、エンジンパワーがアップしているのも見逃せない。

上の画像は325i搭載、2.5ℓの6気筒DOHCエンジン。右の後期型は電動パワステ車で、エンジン右横にオイルのリザーバータンクがない。左の前期型はカーボンのインテークシステムとストラットタワーバーなどが装着されている。

 

チェックポイント02:EXTERIOR

【前期モデル】前期型は後期型よりシックなイメージ。キドニーグリルは横にしたDのようなシェイプで、上部がリップのようにボンネット側に残る。

【後期モデル】後期型はボンネットと前後バンパー形状が変更される。キドニーグリルが一体デザインに戻りシャープなフェイスになった。

このように前期と後期ではヘッドライトとテールの形状が異なるが、内蔵ウインカーがLED化されたのは後期型の特徴。また経年劣化によるヘッドライトの黄ばみは数少ない弱点。前期型では目立つクルマが多いが、あまり劣化が進むと車検に通らないこともあるので注意。
新品同様に直すのはほぼ不可能で、新品では20万円以上するようなので、かなり重要なパートと言えるだろう。

前後期でよく似たヘッドライトだがそのまま交換はできない。
テールランプは後期型のL字デザインが印象的。左の前期型テールランプは純正ブラックテールレンズでスモーク化されている。

チェックポイント03:INTERIOR

インテリアは先代モデルより確実にひとクラス上の佇まい。
写真のようなMスポーツ仕様を選べば、革巻きスポーツステアリングや専用シート、アルミルックのパネルなどが標準装備。格段にスポーティな内容になるから、中古車でもお買い得といえる。スタイルアップのベースにももってこいだろう。

 

チェックポイント04:FOOTWORK

純正サスペンションは4万kmくらいからヘタりはじめ、5万km前後がショックアブソーバの交換時期になるという。足まわりはスタイルアップのスタートにも最適なパーツ。純正ショックアブソーバも決して安価ではないので、中古車購入時のメンテも含めてリフレッシュもいいだろう。

 

なお、イチ押しは後期型でもさらに最後期の320i。
2010年以降のモデルで、2ℓエンジンは170psにアップ。電動パワステやバイキセノンヘッドライトを装備するなど、装備的な完成度の高さも魅力だ。

 

3代目E36型、4代目E46型のヒットを受けて2005年にデビューした5代目E90型3シリー ズは、ボディサイズやサスペンションなど大幅に見直され、ひとクラス上のスポーツセダンに仕立てられた。
マイナートラブルの少なさも魅力のこのクルマ、最終モデルからも5年経って、価格もこなれ、コンディションのいいクルマが数多く残る今がまさに選びごろ。スタイルアップのベースとして、長く付き合うにも理想的な一台といえそうだ。

取材協力:スタディ横浜

今やSUPER GTにまでチーム参戦する、BMWを極めた老舗プロショップ。日常のメンテからマニアックなスタイルアップまで守備範囲も広い。

神奈川県横浜市港北区岸根町61-2
TEL045-476-3181
http://www.studie.jp/

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