ネオクラなBMW E30に乗り続ける
ストリート系カルチャーボーイ
ちょい旧カルチャーでスタイルのあるメーカーと言えば、やっぱり外せないのがBMW。なかでもコンパクトな3シリーズはイジり方次第で、いろいろな可能性を秘めたベース車両。
ココではアメリカに在住する、E30BMWに熱狂的なオーナーを紹介したい。
ボクシーなシェイプとストレートラインに魅せられた
不思議なタイミングだった…。
編集部から今回のネオクラシック特集のリサーチ依頼のメールが来る約半日前。久しぶりにアメリカの知り合いからもメールが届いていた。カリフォルニア在住時、取材で何度もお世話になっていたショップ「CAtuned」のオーナーであるイゴールからの連絡だった。
「CAtuned」は、カリフォルニア州のサクラメントにショップを構えるオールドスクールBMWのカスタムで名高いショップ。BMWの2002、E28、E30などのカスタムにとくに深い造詣を持つイゴール。
送ってくれたリンクからは、まさに今企画にぴったりのE30の写真が確認できた。
なぜ、このタイミングなのか。彼の勘の鋭さに驚くとともに、怖さすら感じた瞬間だった…。
さて、そんな彼がオススメするE30は、カリフォルニア州から離れたワシントン州レイクウッドにある個体。サクラメントから約12時間はかかるこの街にも、「CAtuned」のカスタマーが存在する。オーナーはこのE30でなんと3台目になるという”フィル”だ。幼少期からこのE30が好きだったそう。
免許を取って、最初のクルマを探していた時のこと。なかなか欲しい物件が見つからない中、1986年式のBMW325eは自分にとって、特別なモノに思えたという。
そこから現在のE30に至るまで、同車漬けのクルマライフがスタート。ボクシーなシェイプとストレートなラインから成るデザインに魅了されている。
ちなみに、今回紹介するE30は約8年前に知り合いの父親から入手。クリーンなクーペが売りに出されていると知った瞬間、その足でガレージに向かい、そのまま購入した。
同車のデザインが好きとはいえ、ストックのまま所有するのではなく、低くして乗りたいという欲求も併せ持つフィル。クラシックなスタイルで、ロワードしてクルーズするのが彼の考える「クール」なE30なのだ。
エクステリアは、「レーシングダイナミクス」や「ACシュニッツァー」などレース・インスパイアードなブランドのアイテムをベースに、オリジナリティを重視したスタイルをメイク。
“付けた貼った”ではなく、ファクトリーのもつシンプルなルックスをキープしてあるあたりも、彼ならではのセンスが感じられるトコロだ。
今後は長く乗り続けたいとのことで、安心して乗れるモディファイを心がけたいとのこと。とにかくE30への愛にあふれたフィルのカスタムに対する思考だ。
オーナー:Phil White
いま、オールドスクールなカルチャーに対する憧れが強いのは、ストリート・カルチャー好きなジェネレーション。コレが彼らの感じる「ナウでヤング」なモノなのです。
[リポート:Yamamoto Yu]