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子供たちの安全を守る、青のヒーロー「防犯パトロールカー」【働くクルマ】

地域の安全を守るパトロールカー、
インプレッサは特注色だった

今回の「働くクルマ」は、群馬県太田市の小学校に配備されている防犯パトロールカーを紹介。
青い回転灯を装備した”防犯パトロールカー”(通称:青パト)をご存じだろうか? 地域によって運用は多少異なるが、基本的には指定された地域を巡回し、犯罪を未然に抑止することを目的としている。学校や社会で子どもを巡る犯罪が多発するなか、学校周辺や市内を走ることによって犯罪抑止への効果を期待。今回、取材にご協力いただいた太田市では平成19年度から、市内の一部を除く小・中学校に42台の防犯パトロールカーが配備されている。
パトロールは、学校・PTA・地区住民などの参画による「太田市学校安全安心パトロール隊」が、原則ふたり1組で乗車。隊員は教育長を代表とし、各小中学校の教員、校務員、保護者などで構成されている。乗務するにあたっては、太田警察署による講習会受講が必要で、受講後に”パトロール実施者証”を発行。乗車の際は常に携帯する必要があるそうだ。

太田市で使用される”青パト”は、ボディカラーがWRブルー・マイカとなっているが、これは遠くからでも目立つようにするため。車種はGH型インプレッサの廉価グレード。もともと同色のメーカー設定はなく、SUBARU(購入当時は富士重工業)の厚意により、特別に塗装されたものだそうだ。
しかも完成車をオールペンするのではなく、ラインでWRブルーへ塗装。コーションプレートも外装色コードが02C(WRブルーのカラーコード)となっていた。
太田市は「スバル町」も存在するSUBARUの城下町。青パトのボディカラーも市民に親しみをもって受け入れられているのだ。

1日の活動内容は、下校時の通学路巡回のほか、校用車としての役割も担っているため、役所などの連絡用にも使われる。もちろん庁舎への移動時も回転灯を点灯し、防犯活動を行ないながらの移動となるのだ。
またイレギュラーな出動としては、学区域内で不審者が現れたという通報を受けた場合。通学時間帯以外でもパトロールに出動する場合があるという。また2011年には、東日本大震災の津波で多くの公用車を失った石巻市へ約半年間、20台の青パトを無償貸与。現地で救援物資の運搬や被害調査などに活躍した実績もある。

 

ベースのインプレッサ15Sは、GH型で最もベーシックなグレード。フロントバンパーのフォグランプ部分にブランクパネルが入るのも廉価グレードならでは。

新車時から貼られているという”SUBARU”ステッカー。イエローの文字がボディカラーと併せてWRCのイメージだ。

散光式警光灯は、パトライト社製「AJM-H型エアロソニック」。ハロゲン電球の回転灯2灯を搭載し、前後方向に2つのスピーカーを装備する。

サイレンアンプは、同じくパトライト社製の「SAP500BZ」を搭載。車両のオーディオから外部スピーカーへ広報アナウンスを流せるほか、マイクとして使用することもできる。

レアなマニュアルエアコンも15Sならではの装備。一般ユーザー向けのクルマにはオプションでオートエアコンも設定されていた。

搭載する携行品はタイヤチェーンのみ。市内では降雪は少ないそうだが、冬場は夏タイヤ+チェーンで積雪時も十分な走破性を発揮している。

本来は存在しないカタログモデルの15S(A型)のWRブルー(02C)仕様。銘板には、生産ラインで塗装された証が刻まれていた。

太田市役所尾島庁舎には、各小学校から書類の輸送などで青パトが集結することも。時間帯によっては一度に数台の青パトが頻繁に出入りする姿を見ることができるかもしれない。

 

ひと目で防犯パトロールカーとわかるWRブルーのインプレッサ。
今日も子供たちのため、地域の人々のため、市内を巡回して安全な生活を支える。

(リポート:SUBARUマガジン編集部)

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