すでにリフレッシュプランを提案する
ホンダNSXと日産スカイラインGT-R
すでに国内ではホンダ初代NSXや日産GT-R(R32型)がこうしたレストアもしくはリフレッシュプランを実施している。
一番先行して実績あるホンダNSXのリフレッシュプランは、基本料金(車両総点検、診断、計測、調整、テストコースでの走行検査、他)が14万400円と安いこともあってか(その後のプランは要相談)12カ月待ちというほど人気。もっとも足まわりをフルオーバーホールすれば約250万円と、オールアルミボディなど贅を尽くしたNSXだけに個々のレストアメニューはそれなりの金額になっている。
2017年12月から日産スカイラインGT‐Rも純正部品の復刻と、当時のサプライヤーから調達できない部品はNISOMOがチューニングパーツというカタチで生産という「スカイラインGT-R(BNR32)用NISMOヘリテージパーツ」でユーザーの要望に応えている。
現在は、BNR32型のみとなっているが、今後はBCNR33型、BNR34型と他の第2世代スカイラインGT-R用パーツの展開も視野に入れているそうだ。
このように当時の新車価格まで加味すると、どれが高くて安いのか?
それはオーナーが自分の気持ちで判断する話であり、人それぞれ。
だが、日本では自動車メーカーが行なうレストアサービスはまだ数が少ない。NA型ロードスターを始め、幅広いメーカーや車種に広がっていけば、レストア前提で中古車を購入するという買い方が増えるかもしれない。
マツダにとって、ロードスターは初期モデルでも現存数が2万台を超えるだけに勝算はあったと思う。だが、それよりも多くのユーザーの「これからもロードスターに乗り続けたい」という声に応えて登場したプランであることは間違いない。
基本価格250万円を高いか安いかを決めるのは、ユーザーの想いとレストアのクオリティにかかっているといえるだろう。
(リポート:佐藤幹郎)