GT-R好きなら絶対に見逃せない貴重なトークショー、
ドリフト世界王者とR35企画責任者が禁断の秘話を明かす
『大阪オートメッセ2018』(2月10日〜12日・インテックス大阪)では、連日各ブースでさまざまなトークショーを展開中。そんななか、6A号館のCARトップブース特設ステージで行っている「GT-R Magazine presents R’sトークショー」では、チューニングメーカー「TRUST」と「日産自動車」のミスターGT-Rこと田村宏志さんという、異色の組み合わせによるスペシャルトークショーが実現した。
チューニングメーカーと自動車メーカーの担当者がステージ上で一堂に介するという、これまでにあまり類を見ない貴重な機会となった。R35と言えば、デビュー当初は「チューニング御法度」というイメージが蔓延していたが、2013年から田村宏志さんがGT-Rの企画責任者に着任して以降、その雰囲気は大きく変わったと言っていい。
自らも日産のR32型スカイラインGT-Rを所有し、600psまでパワーアップしているという田村さん。
じつはチューニングに対する造詣も深く、速いクルマが大好きな人物。そんな田村さんがGT-Rの現場に復帰して以降、大阪オートメッセなどのチューニング&ドレスアップカーショーにも積極的に足を運び、チューニングメーカーやショップのブースを訪れる姿を目にする機会も多かった。D1ドライバーの川畑選手と初めて出会ったのも、何を隠そう、2014年の大阪オートメッセの会場だったのだ。その翌年から「トラスト」はR35でD1グランプリに参戦を開始。田村さんは現場にも表敬訪問するなど、両者の交流は深まっていったという。
その関係から生まれたのが、R35日産GT-Rによるギネス世界記録への挑戦。
2016年4月7日、アラブ首長国連邦の国際空港を使用し、ドリフト世界最高速となる304.96km/hを達成。そのマシンを製作したのは、すでにD1グランプリで好成績を収めていた「トラスト」で、ドライバーを務めたのも「Team TOYO」の川畑選手だったのだ。
トークショーでは川畑選手、中上さん、田村さんが出会ったきっかけや秘蔵のエピソードなどを披露。
もともと4WDのR35型GT-Rを後輪駆動のFRに改造することに対する心境などを自動車メーカー側の担当者として語りながら、いちクルマ好きとしてのマニアックな持論も展開。また、海外のドラッグレースなどでは3000ps(!)にも達しているというR35の最先端チューニングにも触れ、実際にドライブした経験なども披露してくれた。
今季も「TOYO TIRES GLION TRUST RACING」のドライバーとしてD1グランプリに参戦予定の川畑選手は、中学生のころ、R32型スカイラインGT-Rが発売されたことを知り、自転車で近所のディーラーに実車を見に行ったという思い出話を語り、
「小さいころからGT-Rは憧れの存在。グループAレースなどもテレビでよく見ていました。そんな自分が20数年後に、まさかGT-Rで世界王者になるとは思いもしませんでした」とコメント。
「トラスト」開発部の中上さんは、自信がチーム監督を務めるD1グランプリの話題はもちろん、現在「GT-R Magazine」で連載している「GReddy 34RX」(R34型スカイラインGT-Rベース)の開発の進捗や今後の予定などにも触れた。R35のみならず、第2世代GT-Rも積極的に新しいパーツを開発していくと、うれしい発表をしてくれた。
チューニング界と自動車メーカーのコラボレーション。
今までありそうでなかった今回の組み合わせは、GT-Rファンは当然、ドリフト好きやチューニングフリークにも聞き逃せない話がテンコ盛り。
「大阪オートメッセ2018」のイベント最終日、2月12日(月・振休)もAM11:30より6A号館のCARトップブース特設ステージにて実施するので、インテックス大阪に来場の際はぜひ訪れていただきたい。
(レポート:GT-R Magazine編集部)