大阪オートメッセ2018で新作ラッシュ!
第2世代のGT-Rに熱い視線を捧ぐ
生産終了から16年以上が経過したいまでも人気が衰えることがな
【トラスト】
1990年代にR32/R33型スカイラインGT-Rを使ってチューニングパーツメーカーの「トラスト」がその可能性を極限まで追求した「GReddy RX」という伝説のマシンが存在した。その現代版といえるのがこのGReddy 34RXなのだ。鮮やかなブルーに全塗装されたこのマシンは現在、第2世代GT-R向けの新たなアイテムを生み出すため、精力的に開発が進められている。今回はグループAレースのRB26DETTエンジンを彷彿させるアルミ製インレットパイプ/エアクリーナーボックス、プロトタイプの90φデュアルパイプマフラーなどプロトタイプのニューパーツが装着されていた。発売を含め、トラストの第2世代GT-R用アイテムの最新情報はGT-Rマガジンに随時掲載される予定なのでぜひご期待いただきたい。
【プロショップ スクリーン】
代表である千葉 弘氏の愛車として新たにフルレストア。ホワイトボディにして錆などを含めて完全補修して復活させたものだ。見た目はノーマルに見えるが、実は全幅を25mm拡大できるFRP製オーバーフェンダーを装着。ノーマルフェンダーでは履きこなすことができない265/35R18の大径タイヤをインストールすることが可能だ。サスペンションとブレーキは低価格で高性能と現在人気の高い「D2」製。特に車高調整式キット(スーパーレーシングスポーツ)はサーキット派向けの試作品。今春以降の発売というから、タイムアタックユーザーは楽しみにしていてほしい。ノーマルの雰囲気を損なわず、チューニングカーらしさもアピールするプロショップ スクリーンのR32型スカイラインGT-Rは第2世代Rを所有するオーナーの手本となるクルマだといえよう。
【モンスタースポーツ】
田嶋代表が参戦車両としてスズキ車を使っていることから、開発、販売される車両/パーツもスズキ車が多いのだが、実はR32/R33/R34型のスカイラインGT-R、R35型日産GT-Rのパーツも開発している。これまでは同社の傘下で内燃機精密加工を行う「ダイヤモンドエンジニアリング」で処理が施された加工シリンダーヘッドのみの販売であったが、大阪オートメッセ2018ではこれまでのモータースポーツにおけるレーシングマシンの開発のノウハウが投入されたRB26DETTエンジン用ピストンの試作品をお披露目した。現行の高性能エンジンと同じ考えで作られており、これまで市場に流れている商品とは素材、プロフィール、ピストンリングの取り付け(ランド)位置などが大きく異なる新世代の設計となっている。
【フジツボ】
これまでの定番マフラーと言えるレガリスRをベースにバイパスを設けて切り替え式の可変機構を追加。バルブを閉じている状態では排気の流れを最小限に抑え、深夜帰宅時にでも安心できる音量をキープ。ひとたびバルブを開ければ、排気通過量を遮ることなく、これまでのレガリスRよりもさらに高い出力を引き出すこともできるのだ。しかも、バルブの切り替えは手動のコントローラーだけでなく、専用のアプリを使って任意のスピードに設定することが可能という気軽さも魅力。第2世代GT-Rのオーナーの年齢層が高くなったことを受けて、近隣の目を気にせず、しかも秘めたる性能も存分に楽しみたい。そんなワガママなオーナーの希望を叶える次世代のマフラーは今年5月の発売を予定している。
ちなみにフジツボマフラーという名前の首に巻くニットマフラーも同時に展示、販売。中空タイプの形状はもちろんマフラーのサイレンサーをモチーフとし、内部も本物と同じ中空タイプの形状を探すなど細部まで凝りに凝った逸品。そのネーミングとデザイン性で爆破ヒットとのこと。こちらも新バルブコントロールシステム同様に注目したいアイテムだ。
【ピットロードM】
排気量はHKSの2.8ℓキットを使用して2,568ccから2,771ccまで拡大され、タービンもHKSで最大級サイズであった”T62R”シングルをドッキング。シリンダーヘッドは東京都八王子市で内燃機精密加工を手掛ける「ナプレック」によりフル加工が施され、カムシャフトはターボ車としてはかなりリフト量の高い東名パワードの290度をチョイスしている。これらのパーツの組み合わせ、HKSのフルコンピュータであるV-proでトータル制御。扱いやすさとハイパワーを両立させている。1,100psを受け止めるミッションは岡山県の駆動系パーツメーカー「OS技研」が開発したシーケンシャルミッションであるOS-88が組み込まれ、有り余るパワーを路面にしっかりと伝えるシステムも完成している。
足回りはサスペンションの最高峰の一つといえるナイトロン製の3WAY車高調キットを、排気系にはワンオフのフロントパイプと同社オリジナルのM -SPLチタンスペシャルマフラーを奢るなど贅沢の粋を尽くした特別なGT−Rに仕上がっていた。
(レポート:GT-Rマガジン編集部)