ライントレース性能がアップ!乗り心地も良好
ホットハッチのスズキ・スイフトスポーツは軽快なハンドリングが自慢だ。そこで、操る楽しさに一段と磨きをかけるために単筒式の『モノスポーツダンパー(¥183,600)』と『EDFCアクティブプロ』を組み合わせた。試乗車は伸び側も縮み側も16段減衰力調整式で、車高は30mmほどダウン。タイヤは215/40R17サイズのダンロップ・ディレッツァZ IIIだ。
ワインディングロードでテストしたが、実際にはサーキット走行もこなす上級キットである。
つづら折りのコーナーでキレのいい動きを見せ、ロールも上手に抑え込んでいた。路面に吸いついたかのような一体感あるコーナリングを披露し、意のままに狙ったラインに乗せることができる。
ハンドリングは驚くほど正確で、狙ったラインに乗せやすいからコーナーの出口では早めにアクセルを踏んで立ち上がれた。ブレーキングしたときの挙動の乱れも小さい。乗り心地はちょっと引き締まった印象だが、気持ちいい走りを存分に楽しめる。
姿勢変化が安定して一体感のある走りを披露
トヨタ・ヴェルファイアに装着しているのは、『EDFCアクティブプロ』と車高調整式ダンパーキット『フレックスA(¥162,000)』の組み合わせ。ストリートユースで絶大な威力を発揮した。試乗車のタイヤは245/40R20サイズのブリヂストン・レグノで、車高も40mm程度下げている。
タイヤをインチアップしているが、驚くほど乗り心地がよかったのが第一印象だ。
ラリー由来の技術「ハイドロバンプストッパー」採用により衝撃吸収が早いから、段差を乗り越えたときでも衝撃は小さく抑えられていた。ミニバンはどうしてもロールが大きく、乗員がクルマ酔いをやすい傾向がある。多人数乗車だとブレーキの利きも今一歩のクルマが多い。
だが、試乗車は一体感のある走りも手に入れ、接地フィールもよかった。路面に吸いついたかのような一体感のあるコーナリングを見せ、コントロール性も大きく向上している。スタビリティ能力は大幅に高められ、ギクシャクした動きも消えた。
ブレーキング時やコーナリング時の姿勢変化も小さくなっている。しかも2列目、3列目でも乗り心地に粗さがない。試乗車はマイナーチェンジ前のモデルだったが、剛性不足をダンパーが上手にカバーしていた。後期モデルなら、さらに奥の深い走りを楽しむことができることだろう。
素直な操舵フィールに高いスタビリティを実現
FR(後輪駆動)スポーツクーペとして人気の高いトヨタ86。デビューから6年を経て後期モデルとなり、初期モデルと比べるとジャジャ馬感は減りリラックスしてドライブできるようになったが、まだまだ粗が見られる。
この弱点を車高調整式ダンパーキット『モノスポーツダンパー(¥194,400)』と『EDFCアクティブプロ』が解消してくれた。試乗車は最低地上高を110mmに下げ、タイヤは225/40R18サイズのダンロップ・ディレッツァZII STAR SPECを履く。
走り出してみると、路面からのインフォメーションが伝わりやすくなっていることが分かる。操舵したときのナーバスな動きや操舵レスポンスに過敏なところがなくなった。
舵の入りは素直で、狙ったラインに、スッと気持ちよくクルマが向きを変える。路面とのコンタクトがよく、無駄な動きが減っているから一体感が増し、リヤの追従性も向上した印象だ。唐突な動きがなくなり、ブレーキング時の沈み込みも穏やかになっている。ノーマル車と比べると、VSC(車両安定制御システム)の介入も少ない。
FRならではの操る楽しさと優れたグリップ感、意のままのコントロール性には磨きがかけられている。トヨタ86は、路面にかかわらず狙い通りに動く、気持ちいい走りを存分に味わえる、足のいいヤツに変身した。
テイン TEL045-810-5501 http://www.tein.co.jp